【どんな死亡保険?】低解約返戻金型定期保険の特徴を解説!

記事監修者紹介
松葉 直隆 大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。  その後、2016年6月より保険のドリルをはじめとする保険媒体の記事監修を務める。

定期保険は保険料が安いけれど、払い込んだ保険料が戻らない商品ばかりと考えている方も多いことでしょう。

しかし、この定期保険にも資金の運用性・貯蓄性を重視した商品があるのです。

それが【低解約返戻金型定期保険】と呼ばれる定期保険です。

この低解約返戻金型定期保険は、主に法人向けの死亡保険で幅広く販売されています。

この記事では、低解約返戻金型定期保険の特徴と注意点を解説と、個人向け・法人向けのおすすめ低解約返戻金型定期保険も紹介しますので、保険選びの参考にしてみて下さい。

この記事の要点
  • 低解約返戻金型定期保険の特徴と注意点の解説
  • 個人向けのおすすめ低解約返戻金型定期保険を紹介
  • 法人向けのおすすめ低解約返戻金型定期保険を紹介
  • 保険の新規加入や見直しを検討するなら、相談員の約97%が国家資格であるFPの資格を所持している「ほけんのぜんぶ」無料で相談することをおすすめします。

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低解約返戻金型定期保険とはどんな保険?

保険のドリル読者

私は定期保険を探しているのですが、どれも掛け捨ての商品ばかりで払い込んだ保険料が戻らないですね。

私の友人から『保険料が無駄にならない定期保険もある』と聞いたのですが、そんな保険はあるのでしょうか。

こちらでは、低解約返戻金型保険の特徴について解説します。

松葉 直隆

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そもそも低解約返戻金型保険とは?

低解約返戻金型保険とは、保険料を払い込んでいる期間中の解約返戻金(解約して戻るお金)を低く抑えるものの、その分、毎月の保険料が割安となった保険商品を指します。

主に死亡保険として販売されていることが多いです。

低解約返戻金型保険は、保険料の払込終了前に解約すると、経過年数に応じた返戻金が受け取れますが、戻る金額が元本の概ね7割くらいに減額されてしまいます。

一方、継続して保険料を払い込んでいくなら保険料の払込終了後、返戻金がたくさん戻ることになります

各保険商品や契約期間等にもよりますが、払込満了後なら104~115%程度の解約返戻率が期待できます。

解約返戻率とは、これまで払い込んできた保険料に対して、受け取ることができるお金の割合を意味します。

例えば1,000万円を保険料として払いこんできたなら、返戻率107%の場合は1,070万円が受け取れることになります。

つまり70万円分、保険加入者が得をすることになります。

低解約返戻金型保険には定期型と終身型がある

低解約返戻金型保険には【定期タイプ】【終身タイプ】があります。

死亡保険で言えば「定期保険」「終身保険」が該当します。

定期保険は一定期間(年満期または歳満期)という形で、死亡保障が約束されています。

また、終身保険は契約者(被保険者)が中途解約しない限り、一生涯に渡って死亡保障が約束された商品です。

それぞれ低解約返戻金型定期保険」「低解約返戻金型終身保険」として販売されている商品は、前述した低解約返戻金型保険の機能を持った定期保険・終身保険ということになります。

低解約返戻金型定期保険は法人だけ?

生命保険会社の販売する商品には法人が契約者となる【法人保険】と個人が契約者となる【個人向け保険】があります。

低解約返戻金型定期保険には、個人向け・法人向け双方とも販売されていますが、法人向け商品の方が圧倒的に多く出回っています

逆に個人向け保険として利用者の人気が高く、各保険会社から盛んに販売されているのは【低解約返戻金型終身保険】です。

低解約返戻金型定期保険では、個人向け・法人向け共に、被保険者の死亡保障として契約することになります。

しかし、その他にこの保険を活用する目的としては、個人向けでは資産運用として、法人向けなら主に節税対策として利用されることが多いです。

次章以降では、個人向け・法人向けとして販売されている低解約返戻金型定期保険の現状、おすすめの低解約返戻金型定期保険商品を解説していきます。

個人向けの低解約返戻金型定期保険

保険のドリル読者

やはり個人向けの低解約返戻金型定期保険が気になります。

掛け捨てにならない商品はやはりお得だと思います。

そこで、個人向けの低解約返戻金型定期保険の特徴を教えて欲しいです。

こちらでは、個人向けの低解約返戻金型定期保険はほとんどないどんな人が向いているのか等を解説します。

松葉 直隆

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個人向けの低解約返戻金型定期保険はほとんどない!?

前述したように、個人向けの低解約返戻金型定期保険はわずかしか販売されていません

定期保険の大部分が【掛け捨て型】の商品であり、保険満期になって払い込んだ保険料は戻ってこないものの、その分、払い込む保険料は極めて安い商品が多く販売されています。

個人向け保険では『万一に備えて、お金が戻らなくても良いから保険料が非常に安い死亡保険を選びたい』という多くの利用者のニーズが反映されているようです。

もちろん、定期保険の払込回数を月払ではなく【半年払】や【年払】にしていたら未経過保険料分は戻ってきます。

ただし、既に経過した保険料が戻らないので解約返戻金と言うわけではありません

既に経過した保険料は戻らないため、利用者の中には掛け捨て型へ抵抗を感じる人がいるのは事実です。

個人向けの低解約返戻金型定期保険は最長100歳まで保障?

個人向けの低解約返戻金型定期保険はわずかに販売されていますが、その特徴も掛け捨て型の定期保険とは大きく異なっています

掛け捨て型の定期保険では、年満期(例:10年や15年間保障が継続)または歳満期(例:65年や70歳まで保障が継続)と、保障期間を選べる商品が多いです。

しかし、個人向けの低解約返戻金型定期保険は、資産運用の機能もあるため、短期で保険満期となる仕組みではありません

例えば、歳満期で80歳満期~最長100歳満期までと、非常に長い保障期間が設定されている商品もあります。

このような定期保険は【長期定期保険】と呼ばれています。

最長100歳まで選べるなら、事実上、終身保険のように一生涯の保障が受けられる安心感も得られることでしょう。

どんな人が向いている?

当然ながら、なるべく安く死亡保障を備えたいと言う方々には不向きです。

しかし、死亡保障のみならず定期保険で資産運用を行い、解約返戻金で将来の資金も備えたいと言う方々に最適の商品です。

ただし、定期タイプの保険でも、保険期間中に被保険者が亡くなれば【死亡保険金】を、保険満期に被保険者が生存していれば【満期保険金】を受け取れる保険商品もあります。

それが【養老保険】です。

養老保険も低解約返戻金型定期保険も、貯蓄性を有する定期保険と言えます。

しかし、養老保険の場合は死亡保険金と同額の満期保険金が受け取れる分、保険料は非常に割高です。

低解約返戻金型定期保険ならば、被保険者の生前には解約返戻金と言う形でしかお金が受け取れないものの、養老保険と比較して保険料は割安に抑えられています

資産運用はしたいが保険料負担をなるべく軽減したいなら、低解約返戻金型定期保険を選ぶべきでしょう。

フコクしんらい生命「低解約返戻金型長期定期保険

保険のドリル読者

低解約返戻金型定期保険に興味が湧いてきました。

やはり資産運用はしたいですが、保険料負担は抑えたいですもの。

そこで、おすすめの低解約返戻金型定期保険があれば教えて欲しいです。

こちらでは、フコクしんらい生命「低解約返戻金型長期定期保険」を取り上げ、その特徴の解説と解約返戻金額をシミュレーションしてみます。

松葉 直隆

フコクしんらい生命の保険も「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

珍しい個人向けの低解約返戻金型定期保険

フコクしんらい生命では、保険期間は80歳~100歳満期まで利用できる「低解約返戻金型長期定期保険」を販売しています。

定期保険ではあるものの、保険期間が非常に長期のため、低解約返戻金期間経過後、一定期間にわたり高い水準の解約返戻金が期待できます。

もちろん、本商品も低解約返戻金期間中の解約返戻金は抑えられていますが、その分払い込む保険料が割安となっています。

保険期間が終身の商品よりも保険料は安く、無理のない資産運用を行えます

「低解約返戻金型長期定期保険」の契約内容は次の通りです。

  • 契約年齢:6歳~80歳
  • 保障期間:最長100歳まで
  • 保険金額:100万円~(10万円単位で設定可)
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払・前納
  • 払込方法:口座振替

「低解約返戻金型長期定期保険」の保険内容を紹介

低解約返戻金型長期定期保険の保障内容は次の通りです。

基本保障

基本保障は非常にシンプルです。

保険金額は100万円~(10万円単位)で設定可能です。

  • 死亡保険金:被保険者が保険期間中に死亡した場合、受取人(遺族)に保険金が支払われる。
  • 高度障害保険金:被保険者が責任開始期以後、傷害または疾病を原因として保険期間中に所定の高度障害状態となった場合、本人に保険金が支払われる。

特約

非常にバラエティ豊かな特約をカスタマイズできます。

①死亡・高度障害の保障を手厚くしたい

  • 平準定期保険特約:特約の保険期間中、被保険者が死亡・高度障害状態になった場合、保障が上乗せされる特約。
  • 低解約返戻金型収入保障特約:被保険者が死亡・高度障害状態になったとき以降、特約保険期間の満期まで毎月年金が受け取れる特約。

②ご自分(被保険者)生存中、保険金を受け取れるようにしたい

  • リビング・二ーズ特約:被保険者が余命6ヵ月以内と医師から判断されたとき、死亡保険金の一部または全部(ただし3,000万円が限度)を生存中に受け取れる特約。
  • 指定代理請求特約:被保険者本人が保険金の請求の難しい特別な事情のあるとき、生前給付を指定代理請求人が請求できる特約。

③死亡・高度障害保障を他の保障に移行したい

  • 5年ごと利差配当付年金支払移行特約:主契約の保険料払込が完了し、かつ、契約日から一定期間経過後から付加でき、死亡・高度障害保障の一部を年金支払に変更できる特約。

④がんなどの特定疾病に備えたい

  • 特定疾病保障定期保険特約:死亡・高度障害保障だけではなく、被保険者が所定の悪性新生物(がん)・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態となった場合に特約特定疾病保険金を受け取れる特約。
  • がん保障定期保険特約:死亡・高度障害保障に加え、被保険者が所定の悪性新生物(がん)を発症、医師より診断確定されたときがん保険金が受け取れる特約。

⑤災害に関する保障を追加したい

  • 災害割増特約:災害(不慮の事故)で180日以内に死亡・高度障害状態となったとき、または所定の感染症で死亡・高度障害状態になられたとき、保障が上乗せされる特約。
  • 傷害特約:災害(不慮の事故)で180日以内に死亡した場合、または所定の感染症で死亡した場合に「災害死亡保険金」、災害(不慮の事故)で180日以内に身体へ所定の障害を受けた場合は「障害給付金(障害の程度により災害死亡保険金1割~10割相当額)」が受け取れる特約。

前述した特約には、保険料が無料のリビング・二ーズ特約等があるものの、保障の範囲を拡大したり、保障金額が上乗せされる特約を付加したりすれば、保険料もその分高くなります。

そのため、資産運用目的として契約する場合には、返戻率へも大きな影響が出ることを十分把握しつつ必要を思われる特約を付加していきましょう。

「低解約返戻金型長期定期保険」をシミュレーション

こちらでは事例をあげて、払込保険料累計額・解約返戻金・解約返戻率の推移をみてみましょう。

(例)契約者30歳男性の場合

  • 保険金額:300万円
  • 保険期間:100歳満了
  • 保険料払込期間・低解約返戻金期間:60歳満了
  • 低解約返戻金割合:70%
  • 月払保険料:7,500円
経過年数(年齢) 払込保険料累計額 解約返戻金 解約返戻率
30年(60歳) 2,700,000円 1,959,300円 72.5%
35年(65歳) 2,700,000円 2,824,800円 104.6%
40年(70歳) 2,700,000円 2,848,800円 105.5%
45年(75歳) 2,700,000円 2,869,200円 106.2%
50年(80歳) 2,700,000円 2,881,200円 106.7%
55年(85歳) 2,700,000円 2,873,700円 106.4%
60年(90歳) 2,700,000円 2,812,200円 104.1%
65年(95歳) 2,700,000円 2,505,600円 92.8%
70年(100歳) 2,700,000円 0円 0.0%

もしも、事例で解約するとすれば、経過年数50年(契約者80歳時)に返戻金を受け取ることが良いタイミングと言えるかもしれないです。

ただし、【老後の資金は潤沢にあり、わざわざ解約して資金を確保する必要が無い】【家族へ残す保険金はそのままにしておきたい】と考えたならば保険を継続しても構いません。

法人向けの低解約返戻金型定期保険

保険のドリル読者

私は小さな会社を営んでいますので、低解約返戻金型定期保険の節税効果に興味があります

そこで、法人向けの低解約返戻金型定期保険の特徴を教えて下さい。

こちらでは、法人向けの低解約返戻金型定期保険の種類や税制改正に注意することなどを解説します。

松葉 直隆

法人向けの保険も「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

法人向けはバラエティー豊か!

個人向けとは異なり、法人向けの低解約返戻金型定期保険はかなり多くの商品が販売されています

主に次のような法人向けの低解約返戻金型定期保険の種類があります。

長期定期保険

前述した個人向けの低解約返戻金型定期保険のように、被保険者が99歳や100歳まで長期契約が可能な商品です。

なるべく高齢になっても、第一線に立ちたい経営者へ最適な法人保険です。

逓増定期保険

保険期間の経過に伴い保険金額が最高5倍の範囲内で増加し、保険期間満了時における被保険者(経営者等)の年齢が45歳超のとき利用できる法人保険です。

解約返戻率のピークの早く訪れる点が特徴です。

逓減定期保険

保険期間の経過に伴い、保険金額が少しずつ減少していく法人保険です。

借入金の返済が滞るリスクをカバーするため、保険に加入する場合に最適の商品です。

必要な保障額は返済が進むにつれ減少する仕組みです。

やはり節税が主な目的?

法人が低解約返戻金型定期保険に加入する目的は概ね次の通りです。

退職金の準備

まず、低い保険料で退職金を準備するのに向いていることがあげられます。

法人の経営者・役員の身に万一のことがあった場合のための保険として、死亡保険へ加入するのはもちろんですが、法人の経営者・役員が無事に職務を継続し、退職するケースも考慮しなければいけません。

この退職時期に合わせて返戻率のピーク時に解約することで、法人の経営者・役員の退職金額を大きくすることができます

つまり、低解約返戻金型という保険料を安く抑えられる仕組みを利用し、解約返戻金を経営者等の退職金として効率的な確保ができるのです。

法人税等を抑えたい!

会社が大きな利益を上げれば嬉しいことではあるものの、その分、支払う法人税等も増えてしまいます。

いろいろな設備投資等に利用し、収益を抑える工夫はできるものの、経営者や従業員の福利厚生を充実させ、法人税等の軽減にも役立てたいなら法人保険への加入が有効です。

払い込んだ保険料は、その全額が必ず損金に計上できるわけではありませんが、その何割かは確実に損金として法人税等の軽減へ役立ちます

ただし、法人税等の軽減目的で加入を検討する経営者の方々には、注意の必要な税制改正が2019年に実施されました。

これについては次項で解説します。

税制改正に注意!

2019年税制改正は法人保険の節税効果が期待できる部分にメスを入れルール変更が行われています

法人向け定期保険の損金・資産計上ルールは、最高解約返戻率によって次のような変更となっています。

最高解約返戻率50%以下

保険料全額損金可能

最高解約返戻率50%超~70%以下

項目 変更点
資産計上期間 保険期間開始日~40%割相当期間経過日
資産計上額 保険料×40%
取り崩し期間 保険期間75%相当経過後~終了日まで均等に取り崩し

最高解約返戻率70%超~85%以下

項目 変更点
資産計上期間 保険期間開始日~40%割相当期間経過日
資産計上額 保険料×60%
取り崩し期間 保険期間75%相当経過後~終了日まで均等に取り崩し

最高解約返戻率85%超

項目 変更点
資産計上期間 保険期間開始日~最高解約返戻率となる期間等の終了日
資産計上額

保険料×最高解約返戻率×70%

※保険期間開始日~10年経過日まで90%

取り崩し期間 最高解約返戻率の期間経過後~終了日まで均等に取り崩し

つまり、2019年(令和元年)7月8日以後、新たに契約する法人向け定期保険の場合、最高解約返戻率50%超になってしまうと、資産・費用に分けて計上する必要があるため節税効果が薄まることになります。

SOMPOひまわり生命「低解約返戻金型定期保険」

保険のドリル読者

新たな法人向け定期保険契約を締結する場合、節税効果がやや薄まった感がありますね。

それでは、おすすめの法人向け低解約返戻金型定期保険があれば教えて欲しいです。

こちらでは、SOMPOひまわり生命「低解約返戻金型定期保険」を取り上げ、その特徴を解説と解約返戻金額をシミュレーションしてみます。

松葉 直隆

SOMPOひまわり生命の保険も「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

「低解約返戻金型定期保険」の特徴

SOMPOひまわり生命の「低解約返戻金型定期保険」では、経営者・役員が100歳になるまで保障されます。

また、経営者等の勇退時期に応じて、低解約返戻金期間を生命保険会社所定の範囲内で自由に選ぶことができ、最短では10年からとなります。

この保険では被保険者の喫煙状態・健康状態によって、生命保険会社所定の基準に適合すると割安な保険料で加入申し込みができます。

健康体料率の区分方法

条件は次の通りです(健康体料率特約)。

(1)喫煙状況

質問事項:1年以上タバコを吸っていないかどうか?

  • 1年以上タバコを吸っていない非喫煙者標準体または非喫煙者健康体
  • 1年以内にタバコを吸っている標準体または喫煙者健康体

(2)健康体基準

更に【健康体】と認められるため、次の項目を満たしたうえで、医師の診査結果が当該保険会社の定める範囲内であることも必要です。

  • 体のバランス→男女、年齢問わず:18.0<BMI<27.0
  • 血圧→最高血圧値140mmHg未満、最低血圧値90mmHg未満

上記の項目に全て該当し、医師の診査結果で問題がない場合→非喫煙者健康体または喫煙者健康体

保険料の割引率

こちらでは事例をあげて、保険料がどのくらい変わるか見てみましょう。

(例)45歳男性の場合

  • 保険金額:1億円
  • 保険期間・保険料払込期間:55年(100歳)
  • 低解約返戻金期間:15年
  • 保険料払込方法:年払
保険料率 保険料(割引率)
標準体 2,501,700円
喫煙者健康体 2,494,700円(約0.2%割引)
非喫煙者標準体 2,473,800円(約1.1%割引)
非喫煙者健康体 2,421,600円(約3.2%割引)

「低解約返戻金型定期保険」の保険内容

「低解約返戻金型定期保険」の保障内容は次の通りです。

基本保障

基本保障は非常にシンプルです。

  • 死亡保険金:被保険者が保険期間中に死亡した場合、受取人(遺族)に保険金が支払われる。
  • 高度障害保険金:被保険者が責任開始期以後、傷害または疾病を原因として保険期間中に所定の高度障害状態となった場合、本人に保険金が支払われる。

特約

次の特約をカスタマイズできます。

  • リビング・二ーズ特約:被保険者が余命6ヵ月以内と医師から判断されたとき、死亡保険金の一部または全部を生存中に受け取れる特約。
  • 指定代理請求特約:被保険者本人が保険金の請求が難しい特別な事情のあるとき、生前給付を指定代理請求人が請求できる特約。
  • 年金支払移行特約:主契約の保険料払込が完了し、かつ、契約日から一定期間経過後から付加でき、死亡・高度障害保障の一部を年金支払に変更できる特約。
  • 災害死亡特約:災害(不慮の事故)で180日以内に死亡・高度障害状態となったとき、または所定の感染症で死亡・高度障害状態になられたとき、保障が上乗せされる特約。

「低解約返戻金型定期保険」をシミュレーション

こちらでは事例をあげて、払込保険料累計額・解約返戻金・解約返戻率の推移をみてみましょう。

(例)契約者45歳男性の場合

  • 保険金額:1億円
  • 保険期間・保険料払込期間:55年(100歳)
  • 低解約返戻金期間:15年
  • 保険料払込方法:年払
  • 年払保険料:2,501,700円
経過年数(年齢) 払込保険料累計額 解約返戻金 解約返戻率
15年(60歳) 37,525,500円 23,088,000円 61.5%
16年(61歳) 40,027,200円 37,195,000円 92.9%
17年(62歳) 42,528,900円 39,281,000円 92.3%
18年(63歳) 45,030,600円 41,357,000円 91.8%
19年(64歳) 47,532,300円 43,422,000円 91.3%
20年(65歳) 50,034,000円 45,476,000 円 90.8%
25年(70歳) 62,542,500円 55,600,000円 88.8%
30年(75歳) 75,051,000円 65,212,000円 86.8%
35年(80歳) 87,559,500円 73,605,000円 84.0%
40年(85歳) 100,068,000円 79,956,000円 79.9%
45年(90歳) 112,576,500円 83,299,000円 73.9%
50年(95歳) 125,085,000円 78,264,000円 62.5%
55年(100歳) 137,593,500円 0円 0.0%

低解約返戻金型定期保険の注意点

保険のドリル読者

低解約返戻金型定期保険は、個人向け商品での契約を検討しています。

低解約返戻金型定期保険へ申し込む場合に、何か気を付けるべき点があれば教えて下さい。

こちらでは、低解約返戻金型定期保険へ加入する前にチェックすべき点新型感染症への対応などについて解説します。

松葉 直隆

保険の見直しも「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

貯蓄目的は良いけれど

個人向け低解約返戻金型定期保険は、タイミングを見計らって解約すれば、契約者(被保険者)が大きな利益を得られることもあります。

しかし、一旦解約し返戻金を受け取れば、保険契約も終了することになります。

その場合は、ご自分が万一の際、家族が受け取れる保険金も消滅することになります。

将来や老後の資金として、解約返戻金が活用できるのは良いものの、家族にまとまった保険金を残したいなら、別に死亡保険を契約しておくか、将来や老後の資金用に貯蓄型商品へ加入しておくことが大切です。

特に自分の老後の資金が不安なら、個人年金保険へ加入し公的年金と合わせて毎年給付を受ける方法もあります。

次項では個人年金保険の有用性について解説しましょう。

自分の老後は個人年金保険で何とかする?

自分の老後の資金確保手段としては、個人年金保険の活用も視野に入れておきましょう。

個人年金保険とは?

生命保険会社と契約し、保険料をコツコツ積み立て、ご自分が指定した年齢から年金として受け取ることが可能な私的年金です。

公的年金は原則65歳から支給開始ですが、個人年金保険は契約者(被保険者)が自由に開始年齢を選ぶこともできます

個人年金保険には5年・10年・15年と年金受給期間が定められた【有期年金】、契約者(被保険者)が亡くなるまで年金が受け取れる【終身年金】があります。

生活保障重視型年金が登場

日本人が長寿化傾向にある中、その変化に対応し、各生命保険会社から新たな個人年金保険が販売されています。

それが【生活保障重視型年金】です。

生活保障重視型年金はとんちん年金とも呼ばれ、長生きすればするほど得をする個人年金として注目されています。

生活保障重視型年金の中には、100歳まで生きれば返戻率150%を超える場合もあるなど契約者にとても有利となる商品と言えます。

この年金を活用すれば、死亡保険は家族のための資金として契約を続け、自分の老後の生活資金は受け取る【公的年金+私的年金】で賄うと言う方法も期待できます。

新型コロナウイルス感染症への対応

現在、各生命保険会社の定期保険をはじめとした死亡保険等に加入中の方々、加入を検討している方々が共通して不安なのは、やはり【新型コロナウイルス感染症】に感染した場合の対応でしょう。

自分が新型コロナウイルス感染症し死亡した場合、加入している保険から死亡保険金が下りるのか心配なはずです。

各生命保険会社ではホームページ等で生命を発表し、被保険者が新型コロナウイルス感染症で死亡した場合は、問題なく保険金が受け取れることを明記しています。

とはいえ、各生命保険会社によっては保険金の請求手続き方法が異なる可能性もあります。

まずは、被保険者が不運にも無くなった場合、ご家族は加入していた保険会社のカスタマーセンターへ問い合わせ、その指示に従い冷静に手続きを進めましょう。

まとめ

低解約返戻金型定期保険は、主に法人向けの商品がメインとなり、個人向けの商品は僅かとなっています。

また、この保険を活用する際には、メリット・デメリットもしっかり存在します。

加入を検討する際は、この保険の特性を理解する事はもちろんですが、ご自分の加入目的に合うかどうかを慎重に検討して申し込みをするようにしましょう。