積立型医療保険はどんな保険?その特徴とおすすめ商品を解説!

記事監修者紹介
松葉 直隆 大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。  その後、2016年6月より保険のドリルをはじめとする保険媒体の記事監修を務める。

生命保険会社の販売する医療保険の必要性を感じているが、保険料が戻らない【掛け捨て型】に抵抗のある方も多いのではないでしょうか?

現在販売されている多くの医療保険は、保険料の安い【掛け捨て型】が主流となっています。

しかし商品数は少ないですが、一定の年齢になれば、それまで支払った保険料が戻ってくる医療保険もあるのです。

それがいわゆる【積立型医療保険】と言われる商品であり、近年注目を浴びつつあります。

今回はその【積立型医療保険】の特徴と活用方法から注意点の解説と共に、おすすめの3商品を併せて紹介しますので、掛け捨てに低抵抗のある方は、積立型医療保険を検討してみてはどうでしょうか?

この記事の要点
  • 積立型医療保険のおすすめ商品の紹介!
  • おすすめ3商品の内容と活用方法の解説!
  • 積立型医療保険と掛け捨て型の比較や特徴の紹介!
  • 保険の新規加入や見直しを検討するなら、相談員の約97%が国家資格であるFPの資格を所持している「ほけんのぜんぶ」無料で相談することをおすすめします。

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おすすめの積立型医療保険を紹介!

保険のドリル読者

生命保険会社の扱う医療保険に入った方が良いことはわかりますが、払い込んだ保険料がもったいないですね。

払い込んだ保険料が戻る医療保険は無いものでしょうか?

こちらでは、おすすめ積立型医療保険3商品の紹介と、積立型医療保険の基本を解説します。

松葉 直隆

おすすめ積立型医療保険3商品を紹介!

こちらでは、おすすめの積立型医療保険3商品を紹介しましょう。

保険商品名 「新メディフィットリターン」 「アフラックの健康応援医療保険」 「リターンボーナスつき終身医療保険」
保険会社 メディケア生命 アフラック生命 メットライフ生命
タイプ リターン型 キャッシュバック型 リターン・キャッシュバック中間型
特徴 返還される保険料が上乗せされる商品 毎年一定の条件に合致すれば保険料の一部が戻る商品 リターン型・キャッシュバック型の双方の特徴を兼ね備えた商品

次章以降で、3商品それぞれの強みや保険内容と、返還される保険料の金額をシミュレーションしてみます。

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積立型の医療保険にも種類がある!?

掛け捨て型医療保険よりも商品数は圧倒的に少ないですが、払い込んだ保険料の全部または一部が戻って来る医療保険が、積立型の医療保険となります。

個人向けの積立型医療保険は終身タイプのみが販売されており、次のような3つのタイプの商品に分かれています。

リターン型

一定の年齢になれば保険料が返還される積立型医療保険です。

保険期間中に給付金を受け取らなければ保険料全額が返還される仕組みです。

リターン型の中には、【保険料全額+上乗せ分】が戻る商品もあります。ただし、返還される保険料は主契約分のみです。

保険料を多く返還してもらおうと、いろいろ特約を付加しても、特約保険料分は返還対象にならないので注意しましょう。

キャッシュバック型

毎年または何年かごとに、払い込んだ保険料の一部がキャッシュバックされる積立型医療保険です。

ただし、払い込んだ保険料全額分は戻りません

例えば保険期間中に被保険者が生存している、または健康年齢が若いなど、一定の条件に合致すれば保険料の〇ヶ月分が返還されるという仕組みです。

リターン・キャッシュバック中間型

リターン型・キャッシュバック型の双方の特徴を備えた積立型医療保険です。

簡単に説明すると、一定の条件に合致して返還される給付金と、一定の年齢を迎えた際に受け取れる給付金のどちらもあると言う仕組みです。

一定の年齢に達した際に貰える給付金からは、キャッシュバック分とそれまでの給付金の金額は差し引かれます

ほとんどの医療保険は掛け捨て型?

生命保険会社の扱う医療保険は一生涯保障が約束される【終身タイプ】と、一定期間にわたり保障される【定期タイプ】があります。

この2つのタイプとも、そのほとんどの商品が【掛け捨て型】という仕組みです。

掛け捨て型は、払い込んだ保険料が原則として戻らない商品を指し、保険料が戻らない分、医療保障を厚くして保険料を安くできる利点はあります。

しかし、医療保険へ申込を検討している方々の中には、保険料がもったいなくて加入に抵抗のある人もいます。

そんな時には、保険料が無駄にならない医療保険へ加入したいものです。

この保険料が無駄にならない医療保険こそ、積立型(貯蓄型)医療保険】と呼ばれる商品なのです。

メディケア生命「新メディフィットリターン」

保険のドリル読者

「新メディフィットリターン」は返還される保険料が更に上乗せされると聞きました。

非常にお得な商品だと思いますので、その特徴などついて教えて欲しいです。

こちらでは、メディケア生命「新メディフィットリターン」の強みと保険内容の解説と、健康還付給付金をシミュレーションしてみます。

松葉 直隆

新メディフィットリターンは「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

リターン型でお得なのはこちら!

メディケア生命の「新メディフィットリターン」は、その名の通り【リターン型】の積立型医療保険です。

返還される保険料は健康還付給付金】と呼ばれていて、健康還付給付割合は100%または105%が選べます。

返還される保険料で得をしたいならば、健康還付給付割合105%を選ぶべきでしょう。

また、がん・心疾患・脳血管疾患(三大疾病)で入院すれば、支払限度日数が無制限となり、手術給付金が充実している点も魅力です。

契約に関する仕組みは次の通りです。

  • 入院給付日額の範囲:(19歳以下)3,000円〜10,000円、(20歳以上)3,000円〜20,000円
  • 契約年齢:0歳~55歳
  • 保険期間:終身
  • 保険料払込期間:終身
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払
  • 保険料払込経路:口座振替、クレジットカード払(月払のみ)

「新メディフィットリターン」の保険内容を紹介!

こちらでは、「新メディフィットリターン」の保険の内容を説明します。

「新メディフィットリターン」の保障内容

三大疾病の入院に手厚く、手術給付金の充実している点が特徴です。

(1)疾病・災害入院給付金

入院給付日額3,000円~20,000円(19歳以下3,000円〜10,000円)の範囲で設定でき、入院支払限度日数は次の通りです。

  • 三大疾病無制限
  • 三大疾病以外の病気・ケガ:それぞれ1入院60日・通算1,000日

(2)手術給付金

被保険者が手術治療を受けた場合、給付金1回で受け取る金額は次の通りになります。

  • 三疾病入院手術(開頭術・開胸術・開腹術等):15万円~100万円
  • 三疾病入院手術(上記以外):6万円~40万円
  • 通常の病気・ケガ入院手術(開頭術・開胸術・開腹術等):6万円~40万円
  • 通常の病気・ケガ入院手術(上記以外):3万円~20万円
  • 通常の病気・ケガ外来手術:1.5万円~10万円

(3)放射線治療給付金

施術の開始日から60日で1回を限度に、3万円~20万円が何回でも受け取れます

(4)骨髄移植・骨髄ドナー給付金

骨髄移植等に関する手術で受け取れる給付金額は次の通りです。

  • 骨髄移植に関する手術:6万円~40万円
  • 骨髄ドナーで骨髄幹細胞の採取手術:15万円~100万円

その他

任意で【通院治療特約】【先進医療特約】等を付加できますが、これらの特約保険料は健康還付給付金の対象外になります。

なお、健康還付給付金支払日前に残念ながら被保険者が死亡した場合、【死亡保険金】が受け取れます。

健康還付給付金をシミュレーション!!

こちらでは健康還付給付金受取年齢と、事例で受け取れる金額を見てみましょう。

健康還付給付金受取年齢

契約開始年齢や健康還付給付割合によって、受取年齢は異なります。

契約年齢/健康還付給付割合 100% 105%
0~35歳 60歳・65歳・70歳いずれか 65歳または70歳
36~40歳 65歳または70歳 70歳
41~45歳 70歳 75歳
46~50歳 75歳 80歳
51~55歳 80歳

事例で健康還付給付金をシミュレーション

給付金を一切請求しなかった場合と、外来手術で5万円を受け取った場合の健康還付給付金額は次の通りです。

(例)健康還付給付金額105%で設定(主契約のみ)

  • 契約年齢:40歳男性
  • 入院給付金日額:5,000円
  • 保険期間・保険料払込期間:終身
  • 月払保険料:4,635円
  • 健康還付給付金支払年齢:70歳
経過年数(年齢) 払込保険料累計額 一切請求せず 外来手術5万円給付
1年(41歳) 55,620円
10年(50歳) 556,200円
20年(60歳) 1,112,400円
30年(70歳) 1,668,600円 1,752,030円 1,699,530円
40年(80歳) 2,224,800円

多少、保険期間中に給付金を受け取っても、払い込んだ保険料全額より多い健康還付給付金額が受け取れます。

なお、「新メディフィットリターン」は、保険料払込期間が終身払のみです。

そのため、保障をこのまま継続したいならば、受け取った健康還付給付金を再び払い込む必要が出てくるでしょう。

アフラック生命「アフラックの健康応援医療保険」

保険のドリル読者

そんなに返還金額は大きくなくても、毎年保険料がキャッシュバックされたら嬉しいです。

そこで、キャッシュバック型の医療保険商品を教えて欲しいです。

こちらでは、アフラック生命「アフラックの健康応援医療保険」強みと保険内容の解説と、健康還付金がどのくらい戻るかをチェックしてみます。

松葉 直隆

アフラックの健康応援医療保険の相談は「ほけんのぜんぶ」(無料)

キャッシュバック型で気軽に健康維持を!

アフラック生命の「アフラックの健康応援医療保険」は、キャッシュバック型商品で、毎年、被保険者の実年齢より健康年齢が若いと判定されると【健康還付金】が受け取れます。

毎年、キャッシュバック条件を満たしていれば、たとえ給付金を請求したとしても健康還付金が得られます

被保険者の年齢が60歳になるまで、健康還付金をコツコツ受け取れる点が魅力の商品です。

契約に関する仕組みは次の通りです。

  • 契約年齢:満20歳~満59歳
  • 保険期間:終身
  • 保険料払込期間:終身
  • 保険料払込回数:月払
  • 保険料払込経路:クレジットカード

「アフラックの健康応援医療保険」の保険内容を紹介!

こちらでは、「アフラックの健康応援医療保険」の保障内容と注意点を説明します。

「アフラックの健康応援医療保険」の保障内容

「アフラックの健康応援医療保険」の保障内容は非常にシンプルです。

(1)入院給付金

入院給付日額10,000円が設定され入院支払限度日数は次の通りです。

  • がん・心疾患・脳血管疾患・肝疾患・腎疾患・膵疾患(重大疾病)が原因の入院:1入院120日・通算1,095日保障上限
  • 重大疾病以外の病気・ケガ:それぞれ1入院30日・通算1,095日が保障上限

(2)手術給付金

手術治療をしたら1回につき5万円が何回でも受け取れます

(3)放射線治療給付金

施術の開始日から60日に1回を限度に、5万円が何回でも受け取り可能です。

(4)先進医療給付金

技術料が通算2,000万円まで給付されます。

注意点

「アフラックの健康応援医療保険」では、深刻な病気である『がん』をはじめとした特定疾病治療に対して、さらに保障が手厚くできるような特約は用意されていません(総合先進医療特約のみ)。

そのため、健康応援医療保険へ加入を希望したいならば、とりわけがん治療サポートへ特化した「がん保険」等にも加入し、深刻な病気の備えを充実させた方が無難です。

健康還付金はどれ位戻る?

こちらでは、健康還付金のキャッシュバックに関する条件となる【健康年齢診断項目】と、契約年齢ごとの健康還付金額を見てみましょう。

健康年齢診断項目

アフラック独自の次の算定基準で、毎年、健康還付金が受け取れるかどうかを決定します。

所定の算定基準に該当するなら、給付金を受け取っても健康還付金に影響はありません。

  • 年齢
  • 性別
  • 身長
  • 体重
  • 血圧(収縮期血圧・拡張期血圧)
  • 血糖値
  • 肝機能(γ-GTP・GPT)

なお、残念ながら健康還付金を受け取れなくても、被保険者が不健康と認定されたわけでは無いのでご安心ください。

健康還付金額

契約年齢・性別ごとに保険料や健康還付金額は異なります。

①男性

契約年齢 月払保険料 健康還付金額(年1回)
20歳 1,889円 1,600円
30歳 2,379円 2,300円
40歳 3,309円 3,400円
50歳 4,849円 4,400円
59歳 6,689円 5,200円

②女性

契約年齢 月払保険料 健康還付金額(年1回)
20歳 1,979円 900円
30歳 2,369円 1,500円
40歳 2,969円 2,300円
50歳 4,169円 2,900円
59歳 5,729円 3,300円

仮に40歳で契約し実年齢より若い場合、3,400円が毎年受け取れます

年間の保険料累計は39,708円なので、約1/12がキャッシュバックされる程度です。

しかし、キャッシュバックの条件に給付金取得は関係ないですし、1年間ご自分を若く健康的に保ったご褒美感覚で、健康還付金が受け取れます。

メットライフ生命「リターンボーナスつき終身医療保険」

保険のドリル読者

リターン型・キャッシュバック型の中間の保険商品ならば、良いとこどりでお得な気がします。

その様な、おいしいとこ取りの医療保険はないでしょうか?

こちらでは、メットライフ生命「リターンボーナスつき終身医療保険」強みと保険内容の解説と、生存還付給付金をシミュレーションしてみます。

松葉 直隆

リターンボーナスつき終身医療保険も「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

リターン型とキャッシュバック型の中間商品!

メットライフ生命の「リターンボーナスつき終身医療保険」は、保険料払込期間中、数年おきに被保険者の生存を条件として健康祝金】がキャッシュバックされ、一定の年齢になった時、【健康祝金+受け取った給付金】差し引いた保険料全額が戻る積立型医療保険です。

そのため、リターン型・キャッシュバック型の中間的な保険商品となります。

また、払込期間が55歳~85歳までの【歳払済(短期払)】という仕組みなので、生存還付給付金を受け取ってた後、保険料負担0円で保障継続できる点が魅力です。

契約に関する仕組みは次の通りです。

  • 契約年齢:6歳~65歳
  • 保険期間:終身
  • 保険料払込期間:55歳満了~85歳満了(5歳単位)
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払
  • 保険料払込経路:口座振替、クレジットカード払

「リターンボーナスつき終身医療保険」の保険内容を紹介!

こちらでは、「リターンボーナスつき終身医療保険」の保障内容と注意点を説明します。

「リターンボーナスつき終身医療保険」の保障内容

非常にシンプルな保障内容と言えます。

なお、残念ながら被保険者が生存還付給付金支払日前に死亡した場合、【死亡保険金(入院給付金日額×100倍相当額)】が受取人(遺族)へ下ります。

(1)疾病・災害入院給付金

疾病入院で5口契約ならば日額5,000円が受け取れます。

一方、不慮の事故で事故日を含め180日以内の入院なら、1日につき10,000円(5,000円×2倍)が給付されます。

1入院60日・通算730日が保障上限です。

(2)手術給付金

手術治療を受けた場合、手術1回で入院給付金日額×10倍相当額が給付されます。

(3)健康祝金

健康祝金支払い対象期間中、1回につき入院給付金日額×10倍相当額が受け取れます。

条件は次の通りです。

  • 継続5日以上の疾病・災害入院給付金が保険会社から支払われない
  • 健康祝金支払基準日の前日末、被保険者が生存している

注意点

「リターンボーナスつき終身医療保険」も、オーソドックな保障は設定されていますが、特定の疾病に手厚い保障設定が用意されていません

また、入院給付金の保障上限も通算730日にとどまり、一般的な医療保険の通算支払限度日数である「1,000日」または「1,095日」よりも短期に設定されています。

保険料のキャッシュバックやリターンされるサービスが充実している分、入院保障や用意されている保障にやや制約がある点を注意しましょう。

生存還付給付金をシミュレーション

こちらでは生存還付給付金を年金として受け取る方法と、事例で受け取れる金額を見てみましょう。

生存還付給付金を年金で受け取りたいなら

生存還付給付金を一括で受け取らず、年金で受け取りたいなら5つの方法があります。下表をご覧ください。

①保証期間付終身年金
公的年金(国民年金・厚生年金)と同じく、被保険者が生存する限り年金を受け取れる。また、被保険者の生死に関係なく受取人(遺族)へ年金の下りる「保証期間」も設定されている。
②確定年金
契約者(被保険者)の生死に関係なく、設定期間に年金が受け取れる。また、年金受取期間中に被保険者が死亡した場合、残りの期間に対応する年金分は問題なく受取人(遺族)へ下りる。
③保証期間付夫婦年金
契約者(被保険者)である夫婦のどちらか生存の場合、年金を継続して受け取れる。たとえご夫婦とも受取期間中に死亡しても、保証期間分の残額があれば相続人へ支払われる。
④定額保証付終身年金
被保険者の生存する限り年金が受け取れる。仮に被保険者が死亡しても、被保険者の指定した保証金額の残額分が受取人(遺族)へ下りる。
⑤保証金額付終身年金
被保険者の生存する限り年金が受け取れる。年金支払開始以後に被保険者が死亡しても、保証金額が残る場合、その残額分は受取人(遺族)へ下りる。

事例で生存還付給付金をシミュレーション

健康祝金・生存還付給付金は次のように受け取ることとなります。

(例)給付金を一切請求しない場合

  • 契約年齢:40歳男性
  • 入院給付金日額:5,000円
  • 月払保険料:22,715円
  • 保険料払込期間:65歳満了
  • 健康還付給付金支払年齢:65歳
経過年数(年齢) 払込保険料累計額 健康祝金・生存還付給付金
1年(41歳) 272,580円
5年(45歳) 1,362,900円 健康祝金50,000円
10年(50歳) 2,725,800円 健康祝金50,000円
15年(55歳) 4,088,700円 健康祝金50,000円
20年(60歳) 5,451,600円 健康祝金50,000円
25年(65歳) 6,814,500円 生存還付給付金6,614,500円

受け取れる健康祝金4回分を加えれば、払込保険料累計額と同額のお金が受け取れることになります。

また、保険料払込期間は歳払済(短期払)となるので、保障を継続する場合、受け取ったお金を再び保険料へ回す必要もありません

積立型医療保険の特徴を解説!

保険のドリル読者

ここまで積立型商品を見てくると、どれも個性豊かな内容ばかりで興味が湧きました。

ぜひ保険選びの参考にしたいで、積立型医療保険の長所・短所についても教えてください。

こちらでは、積立型医療保険と掛け捨て型医療保険の比較と、積立型医療保険のメリット・デメリットを解説します。

松葉 直隆

医療保険の相談は「ほけんのぜんぶ」(無料)

積立型と掛け捨て型を比較!

積立型医療保険と掛け捨て型医療保険を比較すれば、下表のようになります。

比較 積立型 掛け捨て型
メリット

・保険料が無駄にならない

・健康に配慮する習慣がつきやすい

・商品数が豊富

・保険の見直しがし易い

デメリット

・商品数が少ない

・保険料が割高

・病気・ケガの治療保障が制約

・保険料が無駄になるリスクもある

・逆に不摂生となることも

双方それぞれ一長一短が存在します。

なお、掛け捨て型医療保険は商品が圧倒的に多い反面、保障を使わないまま保険満期となったり、被保険者が亡くなったりするケースもあります。

また、払い込んだ保険料が戻ることはまず無い上に、保険加入によって油断してしまい、逆に不摂生な生活を送り、健康を害してしまうリスクにも注意しましょう。

積立型医療保険のメリット

積立型医療保険の長所は次の2点です。

保険料が無駄にならない

積立型医療保険の最大の特徴と言えます。

払い込んだ保険料(主契約分)の全部または一部が戻り、掛け捨て型のように保障を利用しないまま保険満期となったり、被保険者が亡くなったりする事態を避けることができます。

返還された保険料は使途が自由なので、老後の生活費や残ったローンの返済に充てても構いません。

健康に配慮する習慣がつきやすい

特にリターン型は給付金を受け取らなければ、その分保険料が返還されます

そのため、被保険者が保険契約後も油断せず、病気やケガへいっそう注意する習慣が身に着くことでしょう。

返還される保険料が、いわば被保険者にとってインセンティブとなり、規則正しい生活習慣を維持することにつながります。

ただし、本当に給付金が必要となる事態となれば、躊躇なく給付金請求は行いましょう。

戻って来るお金より医療費を気にせず、手厚い治療サポートを受けられることの方が重要です。

積立型医療保険のデメリット

積立型医療保険の短所は次の3点です。

商品数が少ない

掛け捨て型のように商品数が多くは無く、積立型医療保険を販売している生命保険会社はわずかです。

そのため、商品の選択肢が限定されてしまいます

選びやすいという一面はありますが、ご自分のニーズに合う商品が見つからないリスクもあります。

保険料が割高

保険料を積み立てる仕組みとなるので、やや保険料は掛け捨て型よりも割高となります。

ご自分に余裕資金があれば月払ではなく、半年払・年払で契約した方が、払い込む保険料総額は軽減されます。

しかし、払い込む1回分の保険料は大きくなるので、契約の際は家計の負担とならないか十分に注意しましょう。

病気・ケガの治療保障が制約

すべての積立型医療保険と言うわけでは無いですが、保険料のリターンまたはキャッシュバックサービスを設定している分、肝心の医療保障は制約される傾向があります

掛け捨て型で自由にカスタマイズできた特約が、積立型では選択肢が少なくなってしまうことにも注意しましょう。

積立型医療保険の効率的な活用法

保険のドリル読者

特にリターン型は、まとまった保険料が60代や70代のとき返還される仕組みのようですね。

そこで、積立型医療保険を効率的に活用する方法があれば知りたいです。

こちらでは、老後の医療制度を確認する必要性と、積立型医療保険のお得な活用法等を解説しましょう。

松葉 直隆

積立型医療保険の活用も「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

老後の医療制度を確認しよう!

現在、皆さんの公的医療保険は3割自己負担となっていることでしょう。

しかし、皆さんが一定の年齢に達すれば、その負担はどんどん軽減されていきます

国民健康保険加入者が70歳になれば、お住いの市区町村から国民健康保険被保険者証兼高齢受給者証が交付されます。

一方、健康保険加入者の場合は協会けんぽや健康保険組合から、健康保険高齢受給者証が交付されます。

いずれも原則として2割自己負担となります。

その後、皆さんが75歳になれば、国民健康保険・健康保険加入者いずれも、後期高齢者医療制度へ移行することになります。

後期高齢者医療制度では、各都道府県の広域連合と市区町村とが連携して事務を行います。 

そして、後期高齢者医療被保険者証が市町村から送付されます。

この被保険者証を受け取れば原則として1割自己負担となります。

この様に、誰でも70歳・75歳に達すれば、段階的に医療費負担は軽減されていくこととなります。

積立型医療保険はこう活用する!?

ここまで見てきたように、積立型医療保険の中には保険料期間が【終身払】のみの商品も多いです。

保険料期間が限られた【短期払(歳払済等)】の場合なら、保険料を払い終えても医療保障は継続されます。

一方、終身払は一生涯保険料を払い込み続けるので、保障継続の望むならばせっかく返還された保険料を、再び払い込む必要が出てくるでしょう。

しかし、保険診療の医療サービスに関して、前述したように70代ともなれば自己負担分は軽減されていきます。

そこで、保険料が返還されたタイミングで契約を中途解約し、返還されたお金を保険診療の自己負担分や、特別環境療養室で入院した場合の【差額ベッド代】に充てるという方法も良い活用法です。

このような方法で返還されたお金を貯蓄していれば、以後は保険料がかからないばかりか、いざという時の医療費にもすぐ利用可能となります。

資金運用目的ならこの保険商品!

積立型医療保険は積立型とは言いますが、ここまでみてくると契約者側が運用して大きな利得をあげるタイプの商品でないことはおわかりと思います。

返還された保険料を老後の医療費として貯蓄することには使えても、資産運用により老後の生活費として活用することは難しいはずです。

ご自分の将来や老後の資産形成として、生命保険に加入するのなら次の2種類の保険商品を検討しましょう。

終身保険(死亡保険)

終身保険は一生涯の保障が約束された死亡保険です。

つまり、保険満期にはならないタイプの商品です。

保険商品には【解約返戻金制度】があります。

この制度は、一定の年数を経過すると返戻率が高くなり、そのタイミングを見計らって解約すれば大きな利益が期待できます。

また、死亡保障と言うよりは、解約返戻金目的で加入する終身保険も販売されています。

それが、『低解約返戻金型終身保険』です。

この保険商品は保険料払込期間が終了後、急激に返戻率が上昇する特徴を有しています。

ケースによって110%~120%の解約返戻率となる商品もあります。

その他、外貨で運用する低解約返戻金型終身保険なら、リスクに気を付けるべきですが、150~200%に及ぶ返戻率が期待できる場合もあります。

個人年金保険へ加入する

個人年金保険は公的年金を補うための保険商品です。

契約時、何歳で年金受取を開始するか決めて、保険料を払い込んでいきます。

その後、契約時に設定した年齢へ達すれば、積み立てた個人年金を受け取ることになります。

個人年金保険でも終身タイプが販売され、長生きすればそれだけ得することになります。

個人年金保険も外貨建てタイプがあり、やはりリスクは高いものの、終身保険の場合と同様、大きな利益を得ることが期待できます。

まとめ

積立型と言われる医療保険について紹介してきましたが、同じ積立型にも【リターン型】【キャッシュバック型】【リターン型+キャッシュバック型】の3つに分かれると言う事も解って頂けたと思います。

医療保険は掛け捨てが主流ではありますが、医療技術の進歩は目を見張るぐらい早くなっています。

比較的若い世代は勿論ですが、30代・40代の方々は、これから20年・30年後にどの様な医療技術になっているかを想像してみて下さい。

今と同じ医療技術とは言えないと思います。

そんな時代に、今の医療保険を持っていても役に立つと思いますか?

積立医療保険と言われる、医療保険が密かに話題になっている理由を少し考えてみましょう。