我が国では公的介護保険制度が導入され、それに合わせ、生命保険会社が販売する介護に関する保険商品も数多く登場しています。
そのため、民間の介護保険を選ぶ際に、どんな商品へ加入するべきか迷われる人も多いはずです。
そこで今回は、生命保険会社が販売する人気の介護保険をランキング形式で4商品を紹介します。
人気上位4商品の特徴や活用方法から、介護保険選びのコツまで解説しますので、保険選びの参考にして下さい。
- 介護保険の人気商品をランキングで紹介!
- ランキング上位4商品の特徴と保障のシミュレーション!
- 介護保険選びの注意点の解説!
- 保険の新規加入や見直しを検討するなら、相談員の約97%が国家資格であるFPの資格を所持している「ほけんのぜんぶ」で無料で相談することをおすすめします。
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目次
介護保険の人気商品ランキングを紹介!
保険のドリル読者
保険のドリル読者
そこで、民間の介護保険で人気の商品があれば、ぜひ教えて欲しいです。
人気の介護保険ランキングの紹介
生命保険会社の扱う介護保険の役割
人気ランキング・サイトとは何か
この3つについて解説していきます。
松葉 直隆
介護保険の人気商品ランキング!
人気ランキングを決定する方法はいろいろあり、保険商品の資料請求を集計する方法、保険利用者の口コミの満足度を集計する方法と様々です。
各人気ランキング・サイトの上位商品をチェックすれば、下表の4商品が人気1位~4位となっています。
いろいろなランキングサイトを見てきた皆さんなら、似たような顔ぶれの商品と思うはずです。
順位 | 保険会社・保険商品 |
1位 |
朝日生命 「あんしん介護」 |
2位 |
三井住友海上あいおい生命 「&LIFE 新医療保険Aプレミア」 |
3位 |
アフラック生命 「ちゃんと応える医療保険介護EVER」 |
4位 |
東京海上日動あんしん生命 「長生き支援終身」 |
なお5位以下では、軽度介護状態の方々でも特約を付加することで保障対象となる、明治安田生命「介護のささえ」も人気が高い商品となります。
次章以降では、人気ランキング上位4商品の強みや保険内容から、事例を挙げた介護保障についてのシミュレーションなどを紹介していきます。
生命保険会社の扱う介護保険の役割
現在介護を必要とする方々は、お住いの地域の介護認定審査会から要介護認定を受けることで、公的介護保険制度を利用できます。
この制度を利用できれば公的介護保険給付が受けられます。
この給付は訪問看護や、介護施設利用等の介護サービスに幅広く対応しています。
しかし、公的介護保険給付が受けられても、介護を必要する側には自己負担金額が設定されています。
自己負担割合は、介護を必要する側の所得によって1割~3割負担となります。
この自己負担額が介護を必要とする本人・家族へ重い負担となることもあります。
そんな時、この自己負担部分をサポートしてくれるのが、生命保険会社の販売する【介護保険】なのです。
なお、民間の介護保険は、公的介護保険のような現物給付ではなく現金給付となります。
現金給付は一時金または年金と言う形で受け取ることができます。
人気ランキング・サイトとは?
インターネットで、生命保険の人気ランキングサイトが検索できるはずです。
ランキングサイトでは、人気商品の順位はもちろん、介護保険・死亡保険・医療保険等の基本的知識や特徴も解説されています。
これから保険へ加入したい方々には、非常に参考となるサイトになっているでしょう。
このランキングサイトの運営主体は、業者や個人も含め様々であり、特に保険関連の業者のランキングサイトでは、介護保険ランキングも扱われています。
運営する検索サイトで、月払保険料の安さで上位商品をランキング形式で検索できたり、保険商品の資料請求を集計し人気ランキングとして掲載したりする場合もあります。
そのため、月毎に人気ランキングの順位は入れかわる場合もありますが、いきなりランキング圏外の商品が、人気ランキング1位となることは非常に稀なケースです。
ある程度、人気ランキングの上位商品は大幅な変動がない、とみて良いでしょう。
朝日生命「あんしん介護」
保険のドリル読者
保障を自由にカスタマイズして自分好みに出来る保険はありますか?
松葉 直隆
介護保障をカスタマイズしたいなら!
朝日生命の「あんしん介護」は、契約者が自由に介護保障(年金・一時金)を選んだり、それぞれを併用させたりと、自由に組み合わせが出来る商品となっています。
また、一生涯にわたり介護保障を受けられる【終身タイプ】と、一定の年齢まで保障される【定期タイプ】も選択できます。
その他、被保険者が要介護1と認定されれば、それ以後の保険料が免除される【保険料払込免除措置】も用意されています。
「あんしん介護」の年金型と一時金型の契約条件は次の通りです。
- 基準介護年金額(6万円単位):30~60万円
- 介護一時金額(10万円単位):100~1,000万円
- 契約年齢:40歳~75歳
- 保険料払込期間:(終身タイプ)60・65・70・75・80歳払込満了・終身払、(定期タイプ)70・75・80歳払込満了
- 保険料払込回数:月払・年払・一括払
- 保険料払込経路:口座振替・クレジットカード払
「あんしん介護」の保険内容を紹介!
こちらでは、「あんしん介護」の保障内容について説明します。
介護年金
基準介護年金額は、30万円~60万円まで6万円単位で設定可能です。
要介護1以上から一生涯にわたり、年1回の介護年金を受け取ることができます。
なお、介護を必要する人が身体機能等の回復で、要介護1に該当しなくなった場合、この介護年金は一時中断されることになります。
ただし、再び要介護1以上になったならば、介護年金の給付が再開されます。
また、要介護ランクの変動により介護年金の支給限度額も変化します。
基準介護年金額60万円の場合を例に、要介護ごとの支給限度額をみてみましょう。
要介護状態 | 介護年金支給限度額 |
要介護1 | 20万円 |
要介護2 | 30万円 |
要介護3 | 40万円 |
要介護4 | 50万円 |
要介護5 | 60万円 |
介護一時金
基準介護年金額は100万円~1,000万円まで10万円単位で設定可能です。
要介護3以上で設定した一時金が受け取れます。
ただし、保険期間を通じ1回だけの給付となります。
保険料払込免除措置
被保険者が要介護1と認定されれば、それ以後の保険料が免除されます。
こちらは介護を必要する人が身体機能等の回復で、要介護1に該当しなくなった場合でも、変わらず保険料払込免除措置が適用されます。
死亡給付金
保険期間が終身タイプの保険契約で、被保険者が保険料払込期間満了後の保険期間中に死亡した場合、または被保険者が介護年金支払期間中に死亡した場合、受取人(遺族)へ給付金が支払われます。
介護保障をシミュレーション!
こちらでは事例を挙げて、介護保障(年金・一時金)についてシミュレーションしてみます。
(例)年金+一時金:終身タイプで契約した場合
- 契約者:男性50歳
- 保険料払込期間:年金型・一時金型とも終身払
- 基準介護年金額:60万円
- 介護一時金額:300万円
月払保険料:8,094円(年金型5,310円+一時金型2,784円)
①年間必要となる保険料は
月払保険料8,094円×12ヶ月=97,128円
②契約後66歳で被保険者が要介護3と認定された場合、次の介護保障が受けられます。
- 介護年金:40万円
- 介護一時金:300万円
- 保険料払込免除措置
③その後、5年間で下表のように要介護状態が変化した場合、その受け取れる介護年金額の推移は次の通りです。
経過年齢(要介護状態) | 介護年金額 |
66歳(要介護3) | 40万円 |
67歳(要介護2) | 30万円 |
68歳(要介護3) | 40万円 |
69歳(要介護4) | 50万円 |
70歳(要介護4) | 50万円 |
④要介護認定を受けてから5年間に受け取れる年金・一時金総額は次の通りです。
300万円(介護一時金)+40万円(66歳時)+30万円(67歳時)+40万円(68歳時)+50万円(69歳時)+50万円(70歳時)=510万円
総額510万円が給付されます。
なお、保険料払込免除措置が適用されているので、毎月の保険料も払い込む必要はありません。
三井住友海上あいおい生命「&LIFE 新医療保険Aプレミア」
保険のドリル読者 できれば介護保障も医療保障も備えたいのですが、良い商品はありますか?
松葉 直隆
&LIFE 新医療保険Aプレミアなら「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)
医療保障にも備えたいならこちら!
三井住友海上あいおい生命の「&LIFE 新医療保険Aプレミア」は、個別の介護保険商品と言うわけでは無く終身医療保険として販売されています。
しかし、将来の介護リスクへ備えたい人には【終身介護保障特約】が用意されています。
この終身介護保障特約には、介護障害年金・介護障害一時金・認知症一時金・保険料払込免除措置(ただし特約保険料分のみ対象)が設定されています。
「&LIFE 新医療保険Aプレミア」の契約条件は次の通りです。
- 契約年齢:0歳~85歳
- 保険料払込期間:終身・60歳払込満了・65歳払込満了
- 保険料払込回数:月払・年払
- 保険料決済方法:口座振替・クレジットカード払
- 入院給付金日額:3,000円~20,000円
- 介護障害年金:年30万円・60万円・120万円
- 介護障害一時金:一時金なし型・一時金1倍型・一時金2倍型
「&LIFE 新医療保険Aプレミア」の保険内容を紹介!
こちらでは、「&LIFE 新医療保険Aプレミア」の保障内容について説明します。
終身介護保障特約
介護障害年金・介護障害一時金・認知症一時金を設定できます。
(1)介護障害年金
一生涯にわたり受け取れる【終身年金】と、5年間にわたり年金が受け取れる【5年確定年金】から選べます。
要介護2以上から年金を受け取ることができ、年30万円・60万円・120万円から選択できます。
(2)介護障害一時金
まとまったお金が受け取れる保障で、一時金なし型・一時金1倍型・一時金2倍型が選べます。
要介護2以上から年金を受け取ることができます。
ただし、保険期間を通じ1回だけの給付となります。
(3)認知症一時金特則
こちらの特則を付加すれば、認知症介護状態が一定期間経過したこと等を条件として一時金が受け取れます。
金額は50万円・100万円・200万円・300万円から選ぶことができます。
(4)保険料払込免除措置
第1回の介護障害年金の支払事由に該当した場合、特約保険料分のみを対象として保険料が免除されます。
医療保障
短期入院が特に充実した基本保障となっています。
- 疾病・災害入院給付金:日額3,000円~20,000円が設定可。日帰り入院~入院5日未満でも5日分の入院給付金が受け取れ、1入院30日型・60日型・120日型の3種類から選択でき、通算1,095日が保障上限。
- 手術給付金:手術を受けたら回数無制限で、給付1回につき入院給付金日額×5倍~20倍のお金が受け取れる。
その他、短期入院を強化する【初期入院10日給付特則】や、【八大疾病入院無制限給付特則】【先進医療給付金】【ガン診断給付特約】【通院給付特約】等が任意で付加できます。
介護保障をシミュレーション!
こちらでは事例を挙げて、介護保障(介護障害年金・介護障害一時金)についてシミュレーションしてみます。
(例)終身介護保障特約を付加して契約した場合
- 契約者:男性50歳
- 保険料払込期間:終身払
- 入院給付金日額:10,000円(60日型)
- 介護障害年金:年60万円(終身年金)
- 介護障害一時金:120万円(一時金2倍型)
月払保険料:12,092円
①年間必要となる保険料は
月払保険料12,092円×12ヶ月=145,104円
②契約後66歳で被保険者が要介護2と認定された場合、次の介護保障が受けられます。
- 介護障害年金:60万円
- 介護障害一時金:120万円
- 保険料払込免除措置
③5年間にわたり終身介護保障特約を利用した場合、その受け取れる金額の推移は次の通りです。
経過年齢(要介護状態) | 介護障害年金額等 |
66歳 | 60万円+120万円(一時金) |
67歳 | 60万円 |
68歳 | 60万円 |
69歳 | 60万円 |
70歳 | 60万円 |
④要介護認定を受けてから5年間に受け取れる年金と一時金の総額は次の通りです。
120万円(介護障害一時金)+60万円(66歳時)+60万円(67歳時)+60万円(68歳時)+60万円(69歳時)+60万円(70歳時)=420万円
総額420万円が給付されます。
当然ながら、被保険者が病気やケガをして入院した場合は、医療保障も受けることができます。
アフラック生命「ちゃんと応える医療保険介護EVER」
保険のドリル読者
ならば、一時金で一気に受け取った方がお得な気もするのですが、そう言った商品ってありますか?
松葉 直隆
介護保障を一気にもらいたいなら!
アフラック生命の「ちゃんと応える医療保険介護EVER」は、医療保険へ介護一時金・認知症介護一時金が付帯された保険商品です。
被保険者が要介護2以上の状態と認められた場合、最高500万が一時金として認められます。
ただし、介護一時金は保険期間中に1回のみの給付となるので注意が必要です。
なお、アフラック生命の「ちゃんと応える医療保険EVER」「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」では、契約者のニーズに応じて、契約後でも介護保障を特約として追加できます。
もしも、ちゃんと応える医療保険シリーズへ既に加入している方々がいれば、わざわざ解約をしなくても、介護一時金・認知症介護一時金を付加することができます。
「ちゃんと応える医療保険介護EVER」の契約条件は次の通りです。
- 契約年齢:満50歳~満85歳
- 保険料払込期間:終身払
- 保険料払込回数:月払・半年払・年払
- 保険料決済方法:口座振替・クレジットカード払
「ちゃんと応える医療保険介護EVER」の保険内容を紹介!
こちらでは、「ちゃんと応える医療保険介護EVER」の保障内容について説明します。
介護保障
介護一時金・認知症介護一時金を設定できますが、どちらかを外して契約することもできます。
(1)介護一時金
被保険者が所定の要介護状態と認められた場合、まとまった一時金が給付されます。
一時金額は30万円~500万円(10万円単位)まで設定可能です。
条件としては
- 公的介護保険制度にもとづく要介護2以上の状態
- 日常生活動作における要介護状態が180日以上継続したとき
- 認知症による要介護状態が90日以上継続したとき
のいずれかに該当した場合が給付対象となります。
(2)認知症介護一時金
認知症による所定の要介護状態となった場合、まとまった一時金が給付されます。
一時金額は30万円~500万円(10万円単位)まで設定可能です。
条件としては
- 器質性認知症(後天的に生じた脳のトラブル・知能が持続的かつ全般的に低下)
- 見当識障害(時間・場所・人物のいずれかが認識不可能)
の両方に該当した場合が給付対象となります。
医療保障
短期入院が特に充実した基本保障となっています。
- 疾病・災害入院給付金:病気やケガで5日未満の所定の入院をすれば一律5日分が給付。病気・ケガそれぞれ1入院60日が給付上限。
- 手術給付金:手術を受けたら回数無制限で、給付1回につき入院給付金日額×5倍~40倍のお金が受け取れる。
その他、【疾病・災害通院給付金】【三大疾病保険料払込免除特約】【三大疾病一時金特約】【総合先進医療特約】等を任意で付加できます。
介護保障をシミュレーション!
こちらでは事例を挙げて、介護保障(介護一時金・認知症介護一時金)についてシミュレーションしてみます。
(例)通院なしプランで契約した場合
- 契約者:男性50歳
- 保険料払込期間:終身払
- 入院給付金日額:3,000円(60日型)
- 介護一時金:100万円
- 認知症介護一時金:100万円
月払保険料:4,204円
①年間必要となる保険料は
月払保険料4,204円×12ヶ月=50,448円
②契約後66歳で被保険者が要介護2と認定された場合、介護一時金として100万円が受け取れます。
③要介護2の場合、1割の自己負担分で介護サービスを利用できる公的介護保険の年間限度額は約235万円、1割の自己負担分は23.5万円となります(ただし、地域によって異なる場合あり)。
④要介護2の状態で毎年介護サービスを利用した場合、
23.5万円×4年=94万円(自己負担分)
一時金額を100万円で設定しても4年間の自己負担分を全額賄うことは出来ますが、より自己負担分に介護一時金を活用したいなら200万円以上で金額を設定しておいた方が無難です。
東京海上日動あんしん生命「長生き支援終身」
保険のドリル読者
介護にも死亡にも備えられる保険商品を教えて下さい!
松葉 直隆
死亡保障・介護保障に備えたいならこちら!
東京海上日動あんしん生命の「長生き支援終身」は、被保険者が死亡または高度障害状態の時や要介護状態になった時に、まとまった保険金が受け取れる終身保険(死亡保険)です。
こちらは一生涯保障される死亡保険なので、原則として契約者が解約しない限り、確実に受取人へ保険金が下ります。
なお、中途解約しても【解約返戻金】が受け取れますので、保険期間中まとまったお金が必要となったら解約返戻金を活用しましょう。
ただし、契約のタイミングをよく見ないと、払い込んだ保険料よりも少ない返戻金しか戻らないので注意が必要です。
「長生き支援終身」では更に介護保障機能を持たせ、被保険者が介護を要する状態となった場合も保障される等、多機能な保険商品と言えます。
「長生き支援終身」の契約条件は次の通りです。
- 契約年齢:15歳~69歳
- 保険期間:終身
- 保険料払込期間:短期払
- 保険料払込回数:月払・年払
- 保険料払込経路:口座振替・クレジットカード払
-
保険金額:200万円~5,000万円
「長生き支援終身」の保険内容を紹介!
こちらでは、「長生き支援終身」の保障内容について説明します。
死亡保険金・高度障害保険金・介護保険金
要介護2以上または所定の要介護状態となったとき介護保険金が受け取れます。
また、被保険者が死亡時は死亡保険金が、所定の高度障害状態となった場合は高度障害保険金が受け取れます。
保険金額は200万円~5,000万円まで設定可能です。
なお、介護保険金の場合は10年間に分け【介護年金】として受け取ることもできます。
健康祝金
被保険者が健康で長生きした場合、「70歳・75歳・80歳」または「80歳・85歳・90歳」 のいずれかで、祝金が計3回受け取れます。
保険金額を500万円した場合は次の通りとなります。
年齢 | 健康祝金額 |
70歳または80歳 | 1回目25万円 |
75歳または85歳 | 2回目25万円 |
80歳または90歳 | 3回目100万円 |
特定疾病保険料払込免除特則
悪性新生物(悪性がん)と診断確定、心疾患または脳血管疾患により所定の治療を受けたならば、以後保険料の払込は免除されます。
介護保障をシミュレーション!
こちらでは事例を挙げて、介護保障(介護保険金)・健康祝金についてシミュレーションしてみます。
(例)
- 契約者:男性50歳
- 保険料払込期間:65歳払済
- 介護保険金:500万円
- 健康祝金支払対象年齢:80歳・85歳・90歳
月払保険料:34,365円
①年間必要となる保険料は
月払保険料34,365円×12ヶ月=412,380円
②健康祝金支払対象年齢の80歳・85歳・90歳時に、保険金を請求する事態が起きなければ、1回目25万円(80歳)・2回目25万円(85歳)・3回目100万円(90歳)が受け取れます。
③契約後91歳で被保険者が要介護2と認定された場合、介護保険金500万円が受けられます。
④保険期間中に受け取れた保険金・健康祝金の合計は次の通りです。
25万円(80歳)+25万円(85歳)+100万円(90歳)+介護保険金500万円=650万円
総額650万円が給付されます。
ただし、介護保険金を受け取った場合、死亡保険金・高度障害保険金は受け取れなくなります。
介護を要する事態となった場合、貯蓄等で公的介護保険の自己負担分を賄えるなら、あえて保険金を請求しないのも一つの方法です。
介護保険選びの注意点を紹介!
保険のドリル読者
それでは、介護保険選びの際のコツや、気を付けるべき点について教えて下さい。
介護に関する商品はご自分のニーズで選ぶ
その他のリスクもしっかり考慮する必要性
の2つを解説しましょう。
松葉 直隆
介護に関する商品はバリエーション豊富
介護に関する保険商品は、公的介護保険制度が開始されてから非常に多く販売されています。
各生命保険会社では、これからも増加するであろう要介護者、そして申込希望者の需要に応じ、様々な介護保険・介護プランを用意しています。
ここまで見てきたように、介護に関する保険商品は個別の介護保険として販売されているものもあれば、死亡保険、医療保険に介護保障が付帯されている場合もあります。
人気ランキングで上位商品を選ぶのも間違いではありません。
しかし、保障内容を良くチェックし、ご自分の理想とする保険商品を見つけることが後悔しない保険選びのポイントです。
そのため、1商品だけではなく複数の商品をしっかり見比べて、よりご自分の理想に近い商品を探すことが大切です。
中高年以降に備えるべき?
中高年以降は将来の介護リスクを踏まえ、介護保障に手厚い保険選びを行いたいものです。
しかし、中高年以降になれば生活習慣病も注意する必要があります。主に次の生活習慣病は放置すれば深刻な事態となります。
生活習慣病 | 特徴 |
がん | 人体を構成する細胞が何らかの異常で変異し、変異した細胞が正常な組織を次々と破壊しつつ増殖する。 |
心筋梗塞 | 心臓の血管が詰まり激痛が発生、最悪は死亡する心疾患。 |
脳梗塞 | 脳へ血液が流れず、脳が壊死または壊死に近い状態へ悪化、最悪死に至る脳血管疾患。 |
糖尿病 | 血液中を流れるブドウ糖が急増、心臓病や失明等の事態にまで悪化する。 |
高血圧性疾患 | 高血圧で心不全のリスクが増す病気。 |
肝硬変 | 慢性肝障害の長期化で、肝がん等の深刻な病気を発症するリスクがある。 |
慢性腎不全 | 腎臓の機能が低下、動脈硬化等の危険が高まる病気。 |
慢性膵炎 | 消化酵素が活性化し、すい臓組織をゆっくりと溶かす慢性化したすい疾患。 |
中でもがん・心筋梗塞・脳梗塞は三大疾病と呼ばれ、日本人の死因の上位を占める厄介な病気です。
これら深刻な病気の治療サポートも介護保障と合わせて備えたい場合は、医療保険に介護保障が付帯されている商品を選ぶべきでしょう。
特に前述した三井住友海上あいおい生命「&LIFE 新医療保険Aプレミア」ならば、これら生活習慣病で入院した場合、【八大疾病入院無制限給付特則】で手厚い入院サポートが受けられます。
その他のリスクも想定する
やはり高齢ともなれば、被保険者が死亡または高度障害状態となるリスクも高まります。
個別の介護保険ならば被保険者が死亡した場合、【死亡給付金】が受け取れます。
しかし、死亡保険で設定できる保険金額より、ぐっと少ない金額しか受け取れない場合がほとんどです。(だいたい多めに設定できても給付金額300万円程度)
そのため、手厚い死亡保障・介護保障を合わせて設定したいなら、死亡保険に介護保障が付帯されている商品を選ぶべきでしょう。
死亡保険で保険金を設定する場合は、保険金額が5,000万円や1億円まで設定できる商品が多く安心できます。
これならば、介護保障を受ける前に被保険者が亡くなっても、受取人(遺族)へまとまった保険金額が下ります。
まとめ
日本人の寿命は飛躍的に延び、最近の平均寿命は女性が87.32歳、男性が81.25歳となっています(出典:厚生労働省「平成30年簡易生命表の概況」参照)。
しかしながら、誰もがその年齢に至るまで、健康を維持し身体能力が衰えないという保証はありません。
長生きできる環境となればなるほど、介護リスクは高まることでしょう。
そのため、介護を要する日が来ることを、誰もが理解し事前の備えを検討する必要はあるでしょう。