貯蓄型の介護保険ランキング!おすすめ4選を徹底解説します!

記事監修者紹介
松葉 直隆 大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。  その後、2016年6月より保険のドリルをはじめとする保険媒体の記事監修を務める。

生命保険会社の販売する介護保険は、公的介護保険を補完する役割が期待される保険商品であり、介護サービスの自己負担分を賄う上で頼りになる備えといえます。

民間の介護保険は掛け捨て型が多いものの、保険料をコツコツ積み立てて、解約すればたくさんの【解約返戻金】が戻ってくる商品もあります。

このような仕組みの介護保険は【貯蓄型】と呼ばれ、保険料が無駄にならないのでお得で人気のある保険商品と言えます。

そこで今回は、貯蓄型の介護保険をランキング形式で紹介し、おすすめ4商品の特徴や注意点などを徹底的に解説します。

この記事の要点
  • 貯蓄型介護保険のおすすめランキング
  • ランキング上位4商品の解説
  • 介護保険選びのポイントの解説
  • 保険の新規加入や見直しを検討するなら、相談員の約97%が国家資格であるFPの資格を所持している「ほけんのぜんぶ」無料で相談することをおすすめします。

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おすすめの介護保険ランキング!

保険のドリル読者

公的介護保険制度は整備されていますが、やはり介護を必要とする側の費用負担が気になります

そこで、民間の介護保険への加入を現在検討しているのですが保険料が掛け捨てになるのはやはりもったいないですね。

こちらでは、

民間介護保険へ加入する意味

貯蓄型介護保険についての解説

おすすめ貯蓄型介護保険のランキング

の3つを解説をします

松葉 直隆

公的介護保険を補完する役割!?

公的介護保険制度の導入により、介護を必要とする人の介護サービスへ公的介護給付が適用されることになりました。

公的介護給付の範囲は、在宅介護や介護施設利用等、幅広く設定されています。

しかし、公的介護給付は介護サービス全額を賄える仕組みとなっていません

介護を必要とする側の所得に応じ、必ず1割~3割は自己負担となってしまいます。

ケースによってはこの自己負担額が介護を必要とする本人、その家族の家計に少なくない影響を与える場合もあるでしょう。

そんな時に、公的介護保険制度を補完し、自己負担分を金銭的にサポートする役割が期待される商品こそ、生命保険会社の扱う【介護保険】なのです。

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掛け捨て型だけではない?

公的介護保険制度を補完する役割を期待されるのが民間の介護保険ではあるものの、民間の介護保険のほとんどが【掛け捨て型】の商品となっています。

掛け捨て型介護保険がほとんど

この掛け捨て型とは、払い込んだ保険料が契約者(被保険者)へ戻らない仕組みの商品のことです。

そのため、介護保険へ加入しても介護保障を1回も利用しないまま、被保険者が亡くなる事態も考えられます。

生命保険会社の扱う介護保険の中には、【死亡保険金(死亡給付金)】として受取人(遺族)に下りる商品も販売されています。

しかし、必ずしも保険料相当分の保険金(給付金)額が下りるとは限りません。

商品数は少ないものの貯蓄型介護保険もある

一方、掛け捨て型介護保険より商品数は少ないですが、払い込んだ保険料が戻ってくる保険商品もあります。

この保険商品は【貯蓄型】と呼ばれています。

保険を途中で解約した場合、解約のタイミングさえ良ければ、【保険料+利息】と言う形で返還され、契約者側に利益が出る場合も期待できます。

ただし、個別の介護保険として年金形式で販売されている商品もあれば、死亡保険や個人年金保険へ【介護保障】を付帯する形で設定している商品もあります。

貯蓄型介護保険おすすめランキング!

こちらでは、おすすめの貯蓄型介護保険4商品をランキング形式で紹介します。

順位 保険会社・保険商品
1位

ジブラルタ生命

「介護保障付終身保険」

2位

太陽生命

「My介護Best」

3位

マニュライフ生命

「パワーカレンシー介護保障タイプ」

4位

ソニー生命

「リビング・ベネフィット」

下表では、この4商品の保険種類、特徴を比較してみましょう。

貯蓄型 「介護保障付終身保険」 「My介護Best」 「パワーカレンシー介護保障タイプ」 「リビング・ベネフィット」
保険会社 ジブラルタ生命 太陽生命 マニュライフ生命 ソニー生命
保険種類 終身保険 介護年金保険 外貨建定額個人年金保険 米ドル建生前給付終身保険
特徴 要介護2以上で介護保険金給付 要介護2以上で介護年金給付 米ドル・豪ドルで運用 米ドルで運用

貯蓄型介護保険は日本円で運用される他、外貨で運用される仕組みの商品もあります。

次章以降では、おすすめ貯蓄型4商品の強みや保険内容を解説し、返戻率のシミュレーションもしてみましょう。

ジブラルタ生命「介護保障付終身保険」

保険のドリル読者

被保険者の死亡や高度障害状態に加え、要介護2になっても保険金が受け取れるのは魅力的ですね。

ジブラルタ生命の「介護保障付終身保険」について詳しく教えて下さい。

こちらでは、ジブラルタ生命「介護保障付終身保険」の強みや保険内容の解説と、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

松葉 直隆

介護保障付終身保険は「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

「介護保障付終身保険」の特徴!

ジブラルタ生命の「介護保障付終身保険」は、被保険者が死亡または高度障害状態になった場合の他、要介護2以上と認定されたとき保険金が受け取れる死亡保険です。

要介護2以上になったかどうかは、介護を希望する本人や家族が勝手に判断するのではありません。

市区町村担当者またはケアマネージャーによる訪問調査が行われ、その報告を受けた介護認定審査会が要介護ランクを決定します。

要介護2と認定される条件は次の通りです。

軽度の介護を必要とする状態で、

  • 食事や排泄に何かしらの介助が必要
  • 立ち上がりや片足での体勢の保持、歩行などに何らかの支えが必要
  • 衣服の着脱がやや不自由
  • 物忘れ・直前の行動の理解の一部に低下を確認

に該当する人となります。

「介護保障付終身保険」の契約条件は次の通りです。

  • 保険金額:200万円~1億円
  • 契約年齢:15歳~75歳
  • 保険料払込期間:(年満了)10・15・20・25・30年、(歳満了)55・60・65・70・75・80・85・90歳
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払
  • 保険料払込経路:口座振替・クレジットカード払

「介護保障付終身保険」の保険内容を紹介!

こちらでは「介護保障付終身保険」の保障内容と保険料例を説明します。

保障内容

介護保険金は一時金でも年金形式でも受け取れます。

(1)介護保険金

要介護2以上の状態となった場合などに保険金額×50%が受け取れます。

介護保険金の全部または一部を年金で受け取りたい場合、次の方法があります。

①介護保険金割増年金支払特約を付加した場合

  • 保証金額付介護終身年金:被保険者が生きている限り介護年金を受け取れ、年金基金に充当した額が保証される。
  • 保証期間付介護終身年金:被保険者が生きている限り介護年金を受け取れ、保証期間は5年、10年、15年、20年が選べる。

②保険金等の支払方法の選択に関する特約を付加した場合

  • 確定年金:一定期間にわたり年金を受け取れ、年金が給付される期間を指定する【年金支払期間指定型】、年金額が指定できる【年金額指定型】を選べる。
  • 保証期間付夫婦連生終身年金:ご夫婦のどちらか一方が生きていれば、引き続き年金が受け取れる。

(2)死亡・高度障害保険金

被保険者の死亡や高度障害状態になった場合に、保険金が受け取れます。

保険料例

こちらでは保険金額1,000万円、保険料払込期間を歳満了で設定した場合の月払保険料を取り上げます。

①男性

保険料期間 30歳 40歳 50歳
55歳満了 29,150円 50,440円
60歳満了 24,710円 38,480円 82,430円
65歳満了 21,660円 31,520円 54,670円
70歳満了 19,520円 27,140円 42,590円
75歳満了 18,030円 24,300円 35,890円
80歳満了 17,040円 22,500円 32,040円
85歳満了 16,470円 21,500円 30,000円
90歳満了 16,220円 21,060円 29,150円

②女性

保険料期間 30歳 40歳 50歳
55歳満了 28,210円 48,810円
60歳満了 23,800円 37,020円 79,400円
65歳満了 20,720円 30,070円 52,040円
70歳満了 18,490円 25,570円 39,870円
75歳満了 16,870円 22,510円 32,880円
80歳満了 15,730円 20,480円 28,660円
85歳満了 15,000円 19,230円 26,230円
90歳満了 14,630円 18,620円 25,100円

「介護保障付終身保険」の返戻率をシミュレーション!

こちらでは事例を挙げて、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

(例)

  • 契約年齢:30歳男性
  • 設定保険金額:1,000万円
  • 保険料払込期間:60歳満了
  • 月払保険料:24,710円
年齢(経過年数) 保険料払込累計 解約返戻金額 返戻率
50歳(20年) 約594万円 約400万円 約67.3%
60歳(30年) 約890万円 約889万円 約99.9%
70歳(40年) 約890万円 約927万円 約104.1%
80歳(50年) 約890万円 約960万円 約107.9%

解約返戻金をタイミング良く受け取り、老後の資金へ充当することも良いですが、介護リスクは被保険者が生きている限り付きまといます

解約する際は、将来の介護リスクをしっかり考慮して決定しましょう。

太陽生命「My介護Best」

保険のドリル読者

私には結構貯蓄があるので、一度に保険料を支払って介護リスクに備えた方が気分的にも楽です。

一括で保険料を払うことが出来る介護保険はあるのでしょうか?

こちらでは、太陽生命「My介護Bestの強みや保険内容の解説と、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

松葉 直隆

保険の事なら「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

「My介護Best」の特徴!

太陽生命の「My介護Best」は、被保険者の一生涯の介護保障を準備できる介護年金保険であり、もちろん保険期間中に資金が必要となった場合には、解約払戻金(解約返戻金)を活用する事もできます。

被保険者が生存している間、一生涯年金を受け取ることができ、介護年金の受取が開始される前に被保険者が亡くなっても、死亡給付金が受取人(遺族)へ下ります。

この死亡給付金額は、一時払保険料を下回ることはないですが、被保険者が高度障害状態になった時の保障はないので注意が必要です。

「My介護Best」は、30年ごとに予定利率を見直す【利率変動型】で介護年金が運用されます。

予定利率の変動に左右されるものの、予定利率が最低保証予定利率(0.25%)を下回ることはないのでご安心ください。

「My介護Best」の契約条件は次の通りです。

  • 契約年齢:20歳~79歳
  • 保険料払込期間:一時払
  • 保険料払込回数:一時払
  • 保険料払込経路:口座振替・クレジットカード払

「My介護Best」の保険内容を紹介!

こちらでは「My介護Best」の保障内容と保険料例を説明します。

保障内容

毎年、終身生活介護年金が受け取れます。

(1)終身生活介護年金

要介護2以上の状態等となった場合に年金が受け取れます。

初回年金割増特則が付加されているので、第1回の年金額は基本年金額の2倍が受け取れます。

支払保証期間は20年となります。

(2)死亡一時金

第1回目の終身生活介護年金を受け取った場合、被保険者が支払保証期間中の最後の年金支払日前に死亡したとき、受取人(遺族)へ一時金が下ります。

(3)死亡給付金

被保険者が第1回目の終身生活介護年金を受け取る前に死亡したとき、受取人(遺族)は一時払保険料と責任準備金のいずれか大きい金額と同額分を受け取れます。

保険料例

こちらでは、基本年金額30万円で設定した場合の月払保険料を取り上げます。

契約年齢/性別 男性 女性
30歳 6,019,776円 6,038,712円
40歳 6,076,506円 6,096,195円
50歳 6,132,555円 6,152,550円
60歳 6,188,973円 6,204,771円
70歳 6,246,039円 6,248,913円

「My介護Best」の返戻率をシミュレーション!

こちらでは事例を挙げて、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

(例)

  • 契約年齢:30歳男性
  • 基本年金額:30万円
  • 月払保険料:6,019,776円
年齢(経過年数) 解約返戻金額 返戻率
31歳(1年後) 5,991,900円 99.5%
37歳(7年後) 6,024,000円 100.0%
40歳(10年後) 6,039,900円 100.3%
50歳(20年後) 6,092,400円 101.2%
60歳(30年後) 6,144,900円 102.0%

保険契約後、まとまったお金が必要となって短期に中途解約した場合、1年後でもほぼ払い込んだ保険料は全額に近い形で戻ってきます。

ただし、30年の長期間を経過しても返戻率は102%と、あまり返戻率upは期待できない点に注意が必要です。

マニュライフ生命「パワーカレンシー介護保障タイプ」

保険のドリル読者

外貨建ては元本割れのリスクがあるものの、大きな利益も期待が出来るみたいですね。

外貨建ての介護保険でおすすめの保険商品を教えて欲しいです。

こちらでは、マニュライフ生命「パワーカレンシー介護保障タイプの強みや保険内容の解説と、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

松葉 直隆

マニュライフ生命は「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

「パワーカレンシー介護保障タイプ」の特徴!

マニュライフ生命の「パワーカレンシー介護保障タイプ」は、契約通貨を米ドルまたは豪ドルから選べる一時払い個人年金保険です。

外貨建て個人年金保険なので、為替変動や市場経済の動向へ気を付けて申込を行う必要があるでしょう。

介護保障タイプは、要介護2以上に認定されていない人が申し込める【据置プラン】と、既に要介護2または要介護3となっている人が申し込める【即時払プラン】に分かれます。

「パワーカレンシー介護保障タイプ」の契約条件は次の通りです。

  • 契約通貨種類:米ドル・豪ドル
  • 年金種類:終身年金・終身介護年金・即時払介護年金
  • 契約年齢:(据置プラン)55~80歳、(即時払プラン)50~80歳
  • 払込方法:一時払
  • 一時払保険料:円換算500万円~1億円相当額
  • 介護保障期間:(据置プラン)10年または90歳、(即時払プラン)即時
  • 円で保険料を払い込む場合の為替レート:TTM+50銭
  • 円で年金を受け取る場合のレート:TTM-50銭

「パワーカレンシー介護保障タイプ」の保険内容を紹介!

「パワーカレンシー介護保障タイプ」は、【据置プラン】【即時払プラン】の2種類があります。

据置プラン・即時払プラン双方とも、介護年金原資(契約通貨建)の100%または110%が最低保証として選択できます。

据置プラン

介護保障期間中に要介護2以上と認定されれば、一生涯にわたる介護年金が受け取れる個人年金保険です。

つまり、まだ要介護2に認定前の方々が、介護リスクへ備えるためのプランとなります。

もっとも介護保障期間中、要介護2以上と認定されなくても介護保障期間満了後に終身年金が受け取れます。

即時払プラン

契約時点で要介護2または3に認定されている利用者を支えるためのプランです。

契約日の2ヶ月経過後から即時払介護年金の受取が開始されます。

こちらも、一生涯にわたって即時払介護年金が受け取れます

「パワーカレンシー介護保障タイプ」の返戻率をシミュレーション!

こちらでは事例を挙げて、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

(例)据置プラン

  • 契約年齢:75歳男性
  • 年金種類:終身年金(据置プラン)
  • 介護保障期間:10年
  • 一時払保険料:1,000万円(円入金特約付加)
  • 積立利率:2.20%
  • 最低保証割合:100%

①介護保障期間(10年)中、要介護2以上に認定されなかった

  • 経過年齢:85歳
  • 相場:1ドル=100円
介護年金原資・返戻率等 金額等
介護年金原資 12,431,000円
介護年金額1,050,500円×介護年金支払最低期間12年 12,606,000円
返戻率 約126%

※手数料控除額含まず。

②契約してから7年経過後、要介護2以上に認定された

  • 経過年齢:82歳
  • 相場:1ドル=100円
介護年金原資・返戻率等 金額等
介護年金原資 11,645,400
介護年金額928,200円×介護年金支払最低期間13年 12,066,600
返戻率 約120%

※手数料控除額含まず。

運用実績が好調であれば、さらに受取年金額・返戻率のupは期待できます。

ただし、国内経済・国外の経済が停滞していると、思ったように返戻率が上がらない場合もある点に注意は必要です。

ソニー生命「リビング・ベネフィット」

保険のドリル読者

介護保障も大切ですが、中高年以降に多くなる特定疾病も怖いです。

中高年が気になる特定疾病も保障してもらえる商品は無いでしょうか?

こちらでは、ソニー生命「リビング・ベネフィットの強みや保険内容の解説と、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

松葉 直隆

ソニー生命も「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

「リビング・ベネフィット」の特徴!

ソニー生命の「リビング・ベネフィット」は、米ドルで運用する生前給付終身保険となります。

被保険者が要介護2以上から介護保険金を、悪性新生物・急性心筋梗塞・脳卒中のいずれかで一定の条件に該当した場合は特定疾病保険金が受け取れます。

なお、特定疾病は次のような深刻な症状を人体に及ぼします。

  • 悪性新生物:悪性腫瘍を指し「がん」と呼称されることが一般的。組織細胞が変異して増殖、他の組織との境界を侵食しながら、身体の正常な組織を破壊する。
  • 急性心筋梗塞:心臓に栄養を送る血管が突然つまる病気で、全く前兆なしに発症する場合が多い。
  • 脳卒中:脳の血管が破れたり詰まったりする病気で、脳内の神経細胞が死傷し身体に障害や意識障害を起こす。

いずれも日本人の死因の上位にランキングされる病気です。

もちろん、被保険者が死亡または高度障害状態となった場合も、死亡・障害保険金が下ります。

「リビング・ベネフィット」の契約条件は次の通りです。

  • 契約通貨種類:米ドル
  • 契約年齢:5歳~85歳
  • 設定保険金額:2万米ドル~円に換算して1億円
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払
  • 保険料払込経路:口座振替

「リビング・ベネフィット」の保険内容を紹介!

「リビング・ベネフィット」では次の保険金が下ります。

介護保険金

要介護2以上の状態等となった場合に保険金が受け取れます。

なお、満65歳に満たなくても、要介護状態に該当し、その日を含めて180日間の継続が医師によって診断確定された場合は、保険金を受け取ることができます。

特定疾病保険金

悪性新生物・急性心筋梗塞・脳卒中を発症した場合、次の条件を満たすことで保険金が受け取れます。

①悪性新生物

責任開始期以後に責任開始期前を含め、はじめて悪性新生物に罹患したと医師から診断確定された場合、保険金が下ります。

しかし、次のがんは保障対象外です。

  • 上皮内がん
  • 悪性黒色腫を除く皮膚がん
  • 責任開始期から90日以内に診断確定された乳がん

②急性心筋梗塞

責任開始期以後に急性心筋梗塞を発病し、医師の診療を受けた日より60日以上の労働の制限を必要とする所定の状態が継続したと医師から診断された場合、保険金が下ります。

ただし、保障対象となるのは次の2つです。

  • 急性心筋梗塞
  • 再発性心筋梗塞

③脳卒中

責任開始期以後に脳卒中を発病し、医師の診療を受けた日より60日以上の所定の後遺症が継続したと医師から診断された場合、保険金が下ります。

保障対象となるのは次の3つです。

  • くも膜下出血
  • 脳内出血
  • 脳梗塞

死亡・障害保険金

被保険者の死亡や高度障害状態等になった場合、保険金が受け取れます。

「リビング・ベネフィット」の返戻率をシミュレーション!

こちらでは事例を挙げて、返戻率のシミュレーションをしてみましょう。

(例)円安傾向の場合(円換算金額)

  • 契約年齢:35歳男性
  • 保険料払込期間:60歳まで
  • 設定保険金額:100,000米ドル
  • 月払保険料:230.60米ドル
年齢(経過年数) 為替レート 保険料累計額 解約返戻金額(返戻率) 保険金額
36歳(1年) 100.0 276.720 40,000(14.5%) 10,000,000
37歳(2年) 100.5 554,824 268,335(48.4%) 10,050,000
38歳(3年) 101.0 834,311 502,980(60.3%) 10,100,000
39歳(4年) 101.5 1,115,182 745,010(66.8%) 10,150,000
40歳(5年) 102.0 1,397,436 994,500(71.2%) 10,200,000
45歳(10年) 104.5 2,829,462 2,353,340(83.2%) 10,450,000
50歳(15年) 107.0 4,296,078 3,811,340(88.7%) 10,700,000
55歳(20年) 109.5 5,797,284 5,470,620(94.4%) 10,950,000
60歳(25年) 112.0 7,333,080 7,409,920(101.0%) 11,200,000

円安傾向が続けば、解約返戻金はもちろん、受け取る保険金額も契約者に有利となります。

しかし、円高が進展すれば、契約者が期待したような運用成果とならない場合もあります。

貯蓄型の介護保険選びのポイント!

保険のドリル読者

ここまで紹介された貯蓄型の介護保険を見てみると、個性豊かな商品ばかりでした。

そこで、貯蓄型の介護保険選びについて、気を付けるべき点などを教えて欲しいです。

こちらでは、貯蓄型の介護保険を選ぶ際のポイントを解説しましょう。

松葉 直隆

保険選びの相談も「ほけんのぜんぶ」(無料)

個別の保険・介護保障が付帯された保険商品に分かれる!

貯蓄型の介護保険は、これまで見てきたように、個別の介護保険として介護年金を保障する商品もあれば、死亡保険や個人年金保険へ介護保障が付加されている商品もあります。

そのため、特に死亡保険や個人年金保険で、介護保障も備えたい方々は、『〇〇保険 介護タイプ』等という名称の商品があれば内容をチェックしてみましょう。

なお、基本的に申込を希望する方々は、要介護認定を受ける前に保険商品へ加入することが必要です。

しかし、要介護認定を受けてしまった後でも、マニュライフ生命「パワーカレンシー介護保障タイプ(即時プラン)」のように、既に要介護認定を受けてからでも加入可能な商品も販売されています。

堅実に貯蓄をするなら円建てが最適!?

貯蓄型の介護保険を選ぶなら、やはり日本円で堅実に運用できる商品は無難と言えます。

介護一時金または年金で受け取れるにしても、せっかく積み立てた保険料が元本割れを起こしては、介護が必要となった時、自己負担分を賄えるお金が受け取れるかとても不安になるでしょう。

そのため、堅実に払い込んだ保険料が運用され、要介護状態になった場合は介護保険金(介護年金)を、保険期間中にまとまったお金が必要となった場合は「元本+利息」が受け取れる解約返戻金として、円建て商品への加入がおすすめです。

ただし、これまで見てきたように、国内経済が円高となっても円安になっても損をしない反面、大きな利得は期待できません。

介護保障を内容とする商品である以上、堅実な積立・運用が約束された商品を選びたい方々は、円建ての貯蓄型介護保険が最適と言えるでしょう。

外貨建てはリスクに十分注意を!

外貨建ては運用成績が良ければ、払い込んだ保険料の倍以上の解約返戻金が受け取れ、保険金額も増大します。

しかし、外貨から円に両替する際、急激な円高によって受け取るお金が大幅に減少し、結局損をしてしまう事態もあります。

その他、外貨建て商品には次のような懸念もあります。

経済の好不況に加え次の不安定要素も

為替の変動や選択した通貨を発行している国の経済が、好不況になった影響で損益が発生するだけではありません。

日本のような災害の多い国は地震・津波・火山噴火等、一方、外国では日本ではあり得ない内乱や戦争・大規模テロ、新興国で問題となる傾向がある環境破壊等は、少なからず資産運用へ影響を与えることになります。

外貨建て商品へ加入を希望する場合、好不況に関わらず、国内外で日々発生する不測の事態をも考慮に入れる必要があります

そして、そのリスクに納得したうえで、保険契約を締結しなければいけません。

そのため、保険内容が不明確なまま『何とかなる』と楽観視し、安易に加入することだけは避けるべきです。

外貨建て商品へ加入する前に必ず相談すること!

外貨建て保険へ加入を検討する場合、まずは保険会社の窓口担当者に不明な点をしっかりと質問しましょう。

納得できる回答を頂けたなら加入を決めても構いません。

しかし、窓口担当者がことさらメリットしか話さない核心部分の返答を濁すような姿勢があれば、契約は見送った方が良いでしょう。

また、契約者本人が説明されたリスクがどうしても怖い、仕組みがいまいち理解できないと感じたら、やはり加入は思いとどまった方が無難です。

資産運用の損得は、保険会社が弁償してくれるわけではありません。最終的な責任は契約者本人が負うことになります。

まとめ

介護保険にも、貯蓄型と言われる保険商品もある事を解説しました。

介護のリスクは誰にでもあり、中高年の方であれば、そのリスクをより身近に感じるかも知れません。

ただ、掛け捨てに抵抗がある方も勿論いらっしゃることでしょう。

まずは保険担当者と相談し、貯蓄型介護保険の仕組みや特徴、保険加入した場合のリスク等を慎重に検討した上で、申込を行うことが大切です。