ソニー生命の3つの医療保険の特徴とメリットとデメリットを徹底比較!

記事監修者紹介
松葉 直隆 大学卒業後、損保ジャパン日本興亜代理店の保険会社にて5年以上勤務し、年間100組以上のコンサルティングを行う。  その後、2016年6月より保険のドリルをはじめとする保険媒体の記事監修を務める。

ソニー生命は、三大疾病の保障が手厚い「メディカル・ベネフィット」、保険料が返ってくる「メディカル・ベネフィット リターン」、解約返戻金のある「総合医療保険」と、特徴の異なる3商品を販売しています。

この記事では、それぞれに大きな特徴があり注目度も高くなっている、ソニー生命の3商品の特徴・メリット・デメリットの比較から競合商品との比較までをします。

保険選びで迷っている方や、掛け捨ては勿体ないなと考えている方もいると思いますので、今回の記事でソニー生命の3商品と特徴をしっかりと知って、自分のニーズに合った保険選びが出来るようになりましょう。

この記事の要点
  • ソニー生命の医療保険のおすすめポイント
  • ソニー生命の3つの医療保険をそれぞれ解説
  • 貯蓄型の医療保険の活用方法
  • 保険の新規加入や見直しを検討するなら、相談員の約97%が国家資格であるFPの資格を所持している「ほけんのぜんぶ」無料で相談することをおすすめします。

各種生命保険の相談はFP所持率97%のほけんのぜんぶがおすすめ!

 

\1分で完了/

 

「ほけんのぜんぶ」公式HPはこちら

ソニー生命の医療保険はこんな点がおすすめ!

保険のドリル読者

ソニーは日本が誇るテレビゲーム器をはじめとした有名電気機器メーカーですが、ソニーも生命保険を扱っているのですか?

少し興味があります。

そこで、ソニー生命はどんなユニークな医療保険を販売しているのか教えて欲しいです。

こちらでは、『ソニー生命とはこんな保険会社』『医療保険のユニークな仕組み』『3つの医療保険を比較』の3つについて解説します。

松葉 直隆

ソニー生命とはこんな保険会社

ソニー生命は、ソニー系列の生命保険会社であり1979年8月に設立されました。医療保険をはじめ死亡保険、個人年金保険、学資保険、養老保険等を幅広く販売しています。

順調に新契約高、保有契約高を伸ばしている会社であり、「ライフプランナー」と呼ばれる保険外交員のコンサルティング営業、そして募集代理店が販売チャネルとなります(2019年現在)。

会社名称 ソニ-生命保険株式会社
設立 1979年8月
従業員数

8,461名(2019年3月末現在)

※うち、ライフプランナ-5,164名

資本金 700億円(2019年4月1日現在)
支社 123拠点(2019年7月1日現在)
代理店拠点 40営業所(2019年7月1日現在)

ソニー生命の保険は「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

ユニークな保険の仕組み

生命保険会社が販売する個人向け医療保険のほとんどは、保障期間が定められた定期医療保険、一生涯保障の終身医療保険を問わず、『掛け捨て型』と呼ばれる仕組みをとっています。

掛け捨て型はもったいない!?

各生命保険会社は掛け捨て型の医療保険として販売する分、保険料を抑え、保障内容を手厚くすることに注力できます。

しかし、医療保険への加入を検討している方々の中には、払い込んだ保険料が全く戻らないことで、『損をするかもしれない』と心配し、申し込みを躊躇する人も多いはずです。

もちろん、保険期間中に病気やケガをして治療することなく、ずっと健康でいられるのは嬉しいですが、安心感を得るだけで掛け捨てに納得できないこともあるでしょう。

ソニー生命ではお金が戻る!?

もちろんソニー生命の扱う医療保険も掛け捨て型商品は販売されています「メディカル・ベネフィット」など。

しかし、ソニー生命では、契約者(被保険者)側が給付金を受け取らなければ、一定の年齢になると保険料全額が戻る商品メディカル・ベネフィット リターン」、解約返戻金として戻る商品「総合医療保険」も扱っています。

この保険料が戻る仕組みの医療保険は【貯蓄型】と呼ばれ、他の生命保険会社ではあまり扱われていない種類の医療保険と言えます。

ソニー生命の医療保険3商品を比較!

こちらでは、医療保険3商品の特徴を比較してみましょう。

比較 「メディカル・ベネフィット」 「メディカル・ベネフィット リターン」 「総合医療保険」
種類 掛け捨て型 貯蓄型 貯蓄型
保障内容

・日帰り入院から保障

・三大疾病入院支払無制限

・三大疾病入院の場合、一時金2倍

・日帰り入院から保障

・三大疾病入院支払無制限

・三大疾病入院の場合、一時金2倍

・1入院最長730日まで保障

・1入院の支払限度を4種類選択できる

保険料返還方法 一定の年齢になれば健康還付給付金として返還 解約返戻金で保険料の一部を戻せる

3商品ともに特徴があり、契約者のニーズに合わせて選べるよう工夫されています。

次章以降では表の医療保険3商品の特徴や保障内容、それぞれの商品を競合他社商品と比較し、そのメリット・デメリットについて解説します。

三大疾病に備えるなら「メディカル・ベネフィット」

保険のドリル読者

がんや心疾患・脳血管疾患は本当に怖い病気だと思っていて、私の親族でもがんで亡くなった者がいますので、事前に手厚い治療を備えておきたいです。

ソニー生命の「メディカル・ベネフィット」では、どのように三大疾病治療をサポートしてくれるのでしょうか?

こちらでは、「メディカル・ベネフィット」の保障内容から、競合しているアフラック「ちゃんと応える医療保険EVER」との比較とメリット・デメリットの解説をします。

松葉 直隆

メディカル・ベネフィットは「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

三大疾病に厚い医療保険!

三大疾病とは、『がん・心疾患・脳血管疾患』という深刻な病気を指します。

「メディカル・ベネフィット」は、この三大疾病の入院治療が支払無制限となる終身医療保険です。

臓器への転移や病状の悪化で入退院を繰り返すリスクがある【がん】、78.2日と長期入院となる【脳血管疾患】の入院が支払無制限となるので、安心して治療に専念できます。

また、三大疾病で入院した場合、主契約の入院給付金へ更に給付金を上乗せする【三疾病入院給付特約】も付加することができます。

「メディカル・ベネフィット」の契約内容は次の通りです。

  • 契約年齢:3歳~85歳
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払
  • 保険料決済方法:口座振替
  • 入院給付日額:3,000円~20,000円

「メディカル・ベネフィット」の保障内容

こちらでは、「メディカル・ベネフィット」の保障と、具体例をあげて保険料について説明します。

「メディカル・ベネフィット」の保障内容

三大疾病に手厚い保障となっています。

(1)疾病・災害入院給付金

入院給付日額3,000円~20,000円まで設定でき、1入院60日型・120日型・360日型が選べます。病気・ケガそれぞれ通算1,000日まで保障上限です。

なお、基本設定として三大疾病が原因の入院ならば、支払限度は無制限で保障されます。

【三疾病入院給付特約】

三大疾病が支払限度は無制限となる他、この特約を付ければ給付金額が上乗せされます。

(2)手術給付金

被保険者が手術治療を受けた場合、給付金1回につき受け取る金額は次の通りになります。

  • 三疾病入院手術(開頭術・開胸術・開腹術等):入院給付金日額×40倍
  • 三疾病入院手術(上記以外):入院給付金日額×20倍
  • 三疾病外来手術:入院給付金日額×10倍
  • 通常の病気・ケガ入院手術(開頭術・開胸術・開腹術等):入院給付金日額×20倍
  • 通常の病気・ケガ入院手術(上記以外):入院給付金日額×10倍
  • 通常の病気・ケガ外来手術:入院給付金日額×5倍

(3)放射線治療給付金

放射線治療を受けた場合、施術の開始日から60日に1回、入院給付金日額×20倍が何回でも受け取れます。

(4)骨髄移植・骨髄ドナー給付金

骨髄移植に関する手術を行ったとき、入院給付金日額×20倍が受け取れます。

(5)死亡給付金

被保険者が死亡で、受取人に最大入院給付金日額×100倍のお金が受け取れます。

(6)その他

保障を厚くしたい場合は、【特定疾病診断給付金特約】【入院一時給付金特約】【先進医療特約等】が付加できます。

月払保険料

こちらでは具体例を挙げあげて、保険料(月払)を算定してみます。

(例)被保険者35歳の場合

  • 1入院支払限度:120日型
  • 入院給付金日額:5,000円
  • 保険料払込期間:60歳まで
  • 死亡給付金額:50万円

→男性:5,070円・女性:5,275円

競合商品の「ちゃんと応える医療保険EVER」との比較!

こちらでは、競合商品であるアフラック「ちゃんと応える医療保険EVER」と比較し、そのメリット・デメリットを解説します。

比較 「メディカル・ベネフィット」 「ちゃんと応える医療保険EVER」
メリット

・通常の病気・ケガは最長360日まで入院保障

・三大疾病入院無制限基本設定

・特約付加で給付金を上乗せ

・5日未満の入院でも5日分保障

・三大疾病入院無制限保障は特約で設定

・通院保障あり

デメリット

・短期入院はやや保障が薄い

・通院保障が無い

・通常の病気・ケガは最長120日まで入院保障とやや短い

・給付金上乗せ特約は無い

双方とも一長一短はありますが、「メディカル・ベネフィット」の場合、通常の病気・ケガは最長360日まで入院保障、三大疾病入院支払限度が無制限で保障されるのが基本設定です。

一方、「ちゃんと応える医療保険EVER」では三大疾病入院無制限保障は特約で付加できます。また「ちゃんと応える医療保険EVER」には「メディカル・ベネフィット」のような給付金上乗せ特約はありません

しかし、「メディカル・ベネフィット」では日帰り入院は保障されるものの、「ちゃんと応える医療保険EVER」のように、5日未満の入院で一律5日分が受け取れる入院保障は無く、通院に関する保障もありません

とくにがん治療の場合、通院治療は長期間続く場合があります。そのため、「メディカル・ベネフィット」は、がんをはじめとした三大疾病の入院保障が厚いものの、通院治療が無い点はデメリットと言えます。

保険料が返ってくる「メディカル・ベネフィット リターン」

保険のドリル読者

「メディカル・ベネフィット」には、一定の年齢になれば全額返還されるタイプの商品もありますね。

この「メディカル・ベネフィット リターン」についても詳しく教えて下さい。

こちらでは、「メディカル・ベネフィット リターン」の保障内容を説明し、競合している東京海上日動あんしん生命「メディカルKit R」との比較とメリット・デメリットの解説をします。

松葉 直隆

メディカル・ベネフィット リターンは「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

保険料が返還される医療保険!

こちらは一定の年齢になれば、払い込んできた保険料が【健康還付給付金】として返還(ただし、給付金等を利用した場合は金額分差し引き)される貯蓄型終身医療保険です。

保障内容自体は「メディカル・ベネフィット」と同じです。ただし、死亡給付金は、健康還付給付金の責任準備金額の増加によって、その給付金額も増加していきます。

「メディカル・ベネフィット リターン」の契約内容は次の通りです。

  • 入院給付日額の範囲:3,000円〜20,000円
  • 契約年齢の範囲:(男性)3歳~56歳、(女性)3歳~59歳
  • 保険料払込期間:終身
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払
  • 保険料払込経路:口座振替

健康還付給付金をシミュレーション!

こちらでは、契約年齢・性別で健康還付給付金が受け取れる年齢、具体例をあげて保険料や健康還付給付金・解約返戻金額・死亡給付金の推移をシミュレーションしてみます。

健康還付給付金支払年齢

健康還付給付金は、下表のように契約年齢・性別で受け取れる年齢がそれぞれ異なります。

男性契約年齢 54~56歳 51~53歳 46~50歳 41~45歳 36~40歳 31~35歳 3~30歳
女性契約年齢 56~59歳 51~55歳 46~50歳 41~45歳 27~40歳 20~26歳 3~19歳
受取50歳
受取55歳 ×
受取60歳 × ×
受取65歳 × × ×
受取70歳 × × × ×
受取75歳 × × × × ×
受取80歳 × × × × × ×

事例を上げてシミュレーション

こちらでは、5年に1回ずつ10万円の給付を受けたケースを想定し、保険料や健康還付給付金・解約返戻金額・死亡給付金の推移をみてみましょう。

(例)

  • 契約年齢:35歳男性
  • 入院給付金日額:5,000円
  • 入院限度日数:120型
  • 保険期間・保険料払込期間:終身
  • 月払保険料:4,610円
  • 健康還付給付金支払年齢:65歳
経過年数 1年 10年 20年 30年 31年
払込保険料累計額 55,320円 553,200円 1,106,400円 1,659,600円 1,714,920円
解約返戻金額 9,115円 166,500円 373,390円 683,385円 0円
死亡給付金額 30,445円 166,500円 373,390円 683,385円 0円
健康還付給付金額 1,059,600円

健康を維持し、表のように給付金を請求しなければ、払い込んだ保険料全額が返還されます。

しかし、病気やケガで入院治療した場合は、返還金額が減少しても良いので、しっかり給付金請求は行いましょう。

競合商品の「メディカルKit R」との比較!

こちらでは、競合である東京海上日動あんしん生命「メディカルKit R」と比較し、そのメリット・デメリットを解説します。

比較 「メディカル・ベネフィット リターン」 「メディカルKit R」
メリット

・通常の病気・ケガは最長360日まで入院保障

・三大疾病入院無制限基本設定

・特約付加で給付金を上乗せ

健康還付給付金が受け取れる

・三大疾病入院無制限保障は特約で設定

・通院保障あり

健康還付給付金が受け取れる

デメリット ・通院保障が無い

・通常の病気・ケガは60日まで入院保障とやや短い

・給付金上乗せ特約は無い

こちらも双方、一長一短はあります。「メディカル・ベネフィット リターン」は、「メディカル・ベネフィット」と同様、通常の病気・ケガは最長360日まで入院保障、三大疾病入院支払限度が無制限で保障されるのが基本設定です。

一方、「メディカルKit R」では三大疾病入院無制限保障は特約で付加できます。また「メディカルKit R」給付金上乗せ特約はありません

しかし、「メディカル・ベネフィット リターン」では「メディカルKit R」のように通院保障がありません

ただし、双方とも一定の年齢になれば健康還付給付金が受け取れます。健康還付給付金には、出来るだけ保険料全額が戻るように医療保険へ加入しても油断せず、健康を維持するインセンティブの役割が期待できます。

解約返戻金がある「総合医療保険」

保険のドリル読者

「総合医療保険」は、1入院の支払限度日数が最長730日まで設定できて、長期入院でも安心ですね。

この「総合医療保険」についても、詳しく教えて下さい。

こちらでは、「総合医療保険」の保障内容を説明し、競合している楽天生命「医療保険1095α」との比較とメリット・デメリットの解説をします。

松葉 直隆

総合医療保険も「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)

解約返戻金制度がある医療保険!

「総合医療保険」は、1入院60日型・120日型・360日型・730日型が選べ、長期入院にも対応できる商品です。

また、解約返戻金制度が設定されており、中途解約すればある程度のお金が戻ってきます

ただし、ご自分が高齢の時に中途解約すれば、新規に加入できる医療保険は限られてきます。

解約を予定している場合もすぐに解約せず、新規に加入可能な医療保険のチェックしてから、解約返戻金を受け取った方が良いでしょう。

「総合医療保険」の契約内容は次の通りです。

  • 入院給付日額の範囲:3,000円〜20,000円
  • 契約年齢の範囲:3歳~85歳
  • 保険料払込回数:月払・半年払・年払
  • 保険料払込経路:口座振替

「総合医療保険」の保障内容

こちらでは、「総合医療保険」の保障内容と、具体例をあげ保険料について説明します。

「総合医療保険」の保障内容

長期入院に充実した保障となっています。

(1)疾病・災害入院給付金

入院給付日額3,000円~20,000円まで設定でき、1入院60日型・120日型・360日型・730日型が選べます。病気・ケガそれぞれ通算1,000日まで保障上限です。

(2)手術給付金

被保険者が手術治療を受けた場合、給付金1回につき受け取る金額は次の通りです。手術の種類により、5・10・20万円のいずれかが受け取れます。

(3)骨髄移植給付金

骨髄移植に関する手術を行ったとき、入院給付金日額×20倍が受け取れます。

(4)死亡給付金

被保険者が死亡で、受取人に最大入院給付金日額×100倍のお金が受け取れます。ただし、解約返戻金が死亡給付金額を超えている場合、解約返戻金額分が受け取れます。

(5)その他

保障を厚くしたい場合は、【入院初期給付特約】【退院給付特約】【女性医療特約】等が付加できます。

具体例を上げてシミュレーション

こちらでは具体例をあげて、保険料や解約返戻金額・死亡給付金の推移をシミュレーションしてみましょう。

(例)

  • 契約年齢:35歳男性
  • 入院給付金日額:5,000円
  • 入院限度日数:120型
  • 保険料払込期間:60歳まで
  • 月払保険料:5,610円
経過年数 5年 15年 25年 35年
年齢 40歳 50歳 60歳 70歳
払込保険料累計額 336,600円 1,009,800円 1,683,000円 1,683,000円
解約返戻金額 169,480円 736,605円 1,288,940円 1,282,860円
死亡給付金額 500,000円 736,605円 1,288,940円 1,282,860円

具体例を見てもわかるように、解約返戻金額が払込保険料累計額を上回ることはありません

そのため、中途解約する必要が本当にあるのか、十分判断してから決めましょう。

競合商品の「医療保険1095α」との比較!

こちらでは、競合商品である楽天生命「医療保険1095α」と比較し、そのメリット・デメリットを解説します。

比較 「総合医療保険」 「医療保険1095α」
メリット

・通常の病気・ケガが最長730日まで入院保障

・1入院の支払限度日数が4種類の中から選べる

・解約返戻金制度がある

・通常の病気・ケガが1入院1,095日まで入院保障

・通院保障あり

・三大疾病入院無制限保障あり

デメリット

・通院保障が無い

・三大疾病入院無制限保障が無い

・解約返戻金制度が無い

「総合医療保険」の場合、病気・ケガなら最長730日まで入院保障が得られ、1入院の支払限度日数は4種類の中から選べるのがメリットです。

一方、「医療保険1095α」は1入院1,095日まで保障されますが、契約者のニーズによって1入院の支払限度日数は選べません

「総合医療保険」では三大疾病入院無制限保障と、通院保障の設定がないのはデメリットです。

ただし、いざ緊急のお金が必要になった時は「総合医療保険」の解約返戻金制度を活用できます。こちらの制度は「医療保険1095α」に設定されていません。

ソニー生命の貯蓄型医療保険を比較!

保険のドリル読者

ソニー生命には、「メディカル・ベネフィット リターン」と「総合医療保険」という貯蓄型商品がありましたね。

この2つの貯蓄型医療保険のメリット・デメリットについて詳しく知りたいです。

こちらでは、掛け捨て型と貯蓄型を比較し、貯蓄型のメリット・デメリットを解説しましょう。

松葉 直隆

医療保険の相談は「ほけんのぜんぶ」(無料)

掛け捨て型と貯蓄型を比較!

こちらでは、掛け捨て型医療保険と貯蓄型医療保険の特徴を比較してみましょう。

比較 掛け捨て型 貯蓄型
保険の種類 定期・終身 終身
メリット

・商品数が圧倒的に多い

・保険の見直しが容易

・保険料は比較的安い

・保険料が戻って来る

・保障内容は掛け捨て型とさほど変わらない

デメリット ・保険料は戻ってこない

・保険料は高くなる傾向

・資産運用としての利用は困難

・商品数が少ない

掛け捨て型も貯蓄型も一長一短は存在します。なお、個人向けの医療保険では貯蓄型商品が少ないものの、法人向けの医療保険ではメジャーな商品です。

なお、法人向けの場合は定期タイプも貯蓄型がほとんどです。

次項では上表を踏まえ、貯蓄型医療保険のメリット・デメリットを解説していきましょう。

貯蓄型のメリットは?

貯蓄型医療保険のメリットは、やはり払い込んできた保険料が無駄にならないという点でしょう。

特に前述した「メディカル・ベネフィット リターン」では、一定の年齢になれば保険料が返還されます。

このお金を老後の資金に利用しても良いですし、残ったローンの返済に充てても構いません。あくまで、どう利用するかは契約者次第です。

また、給付金を一度も受け取らなければ、保険料全額が戻るので、『健康で保険をなるべく使わないでいよう』という前向きな気持ちにもなります。

掛け捨て型医療保険の場合は戻る保険料も無く、保険加入したらスッカリ油断して不摂生になったしまう方々も残念ながらいます。

しかし、保険料全額が戻るという仕組みで、不運な病気・ケガへ備えつつ、健康管理にも気をつける意識が生まれるはずです。

貯蓄型のデメリットは?

貯蓄型医療保険で気を付けるべき点として、このお金の戻る仕組みが、終身保険(死亡保険)・個人年金保険のように、契約者側へ大きな利益をもたらすわけではないことがあげられます。

「メディカル・ベネフィット リターン」では、保険料全額が受け取れる場合はあるものの、保険料払込期間は終身払のみとなっています。

つまり、このまま保険を継続したければ、また保険料を払い続ける必要があるので、返還されたお金で結局は保険料を支払い続けることになります。

また、「総合医療保険」は解約してお金を得ても、前述したように払い込んだ保険料総額より低い解約返戻金しか受け取れません。

そのため、貯蓄型医療保険を資産運用として利用しても、大きな利益は期待できません。

貯蓄型医療保険の活用方法

保険のドリル読者

貯蓄型医療保険は、お金が戻る医療保険とは言え、終身保険(死亡保険)や個人年金保険のような資産運用は難しそうですね。

では、貯蓄型医療保険をどのように活用すれば良いのでしょうか?

こちらでは、返還されたお金と高齢者医療制度の併用、『ライフプランナー』へアドバイスを求める有効性について解説します。

松葉 直隆

保険の活用方法の相談も「ほけんのぜんぶ」(無料)

高齢者医療制度とは?

皆さんは公的医療保険制度(従業員なら健康保険、それ以外の方々は国民健康保険)に加入していることでしょう。

原則として3割自己負担で保険診療が受けられるはずです。しかし、一生涯にわたり同じ保障内容の公的医療保険を使うわけではありません。

70歳からの高齢者医療制度

70歳になった国民健康保険被保険者の皆さんは、お住いの市区町村から国民健康保険被保険者証兼高齢受給者証が交付されます。

一方、健康保険被保険者の皆さんは協会けんぽや健康保険組合から、健康保険高齢受給者証が交付されます。いずれも医療費が原則として2割自己負担に軽減されます。

75歳からの高齢者医療制度

その後、75歳になれば、国民健康保険・健康保険どちらかに加入していた方々は、【後期高齢者医療制度】へ移行します。

後期高齢者医療制度では、各都道府県の広域連合と市区町村とが連携して事務を行います。 

そして、後期高齢者医療被保険者証が市町村より送付され、医療費が原則として1割自己負担となります。

この様に、ご自分が現役世代並みの所得等を有していない限り、段階的に医療費負担は軽減されていきます。

つまり、病気・ケガ等の治療費負担に関しては、民間の医療保険で賄う必要性は薄れていくのです。

保険料が返還されたら入院費として備える

一定の年齢になれば、基本的に医療費負担は軽減されていきます。そうは言っても、入院費は公的医療保険が適用される『大部屋』を利用しない限り、全額自己負担となります。

ただし、全額自己負担となってしまう入院費(差額ベッド代)さえ何とかできれば、無理に民間の医療保険を活用する必要性は、ほとんど無くなります。

とするならば、前述した「メディカル・ベネフィット リターン」の場合、保険料を返還してもらったタイミングで解約し、そのお金を入院費のために貯金するという方法が考えられます。

この方法なら、年金生活者となって終身払で保険料を払い続けることもなくなり、保険料負担から解放されます。

ライフプランナーにも相談を!

こちらでは『ライフプランナー制度とは何か?』その特徴や注意点を解説します。

ライフプランナーとは保険専門の営業マン!

保険の申込希望者のニーズは千差万別と言えます。それこそ、保険の知識に関する差は大きな開きがあるはずです。

そこでソニー生命は、その申込希望者一人一人に合わせた保険商品の提供を目指しました。

その工夫として誕生したのが、保険の知識に精通した専門家がアドバイスする【ライフプランナー制度】です。

このライフプランナーになる人達は、独自のカリキュラムにより徹底した教育・訓練を受けた保険専門の営業マンと言えます。

ライフプランナーの強み

ライフプランナーなら、申込希望者に合わせたアドバイス・保障プランの設計、諸手続もサポートする等、利用者の方々の一生涯をサポートを行います。

このライフプランナーに貯蓄型医療保険の疑問・質問を行い、曖昧だった保障の仕組みや不明点の解消ができることも期待できます。

ただし注意点もある

いかに保険へ深い知識をもつライフプランナーとは言っても、自分の業積をあげたいばかりに、強引な対応をとってしまう人も全くいないわけではありません。

不快な思いをしたら苦情はソニー生命へ報告したり、トラブルに発展したら各生命保険会社が加盟する業界団体「生命保険協会」に申し出たりして対応しましょう。

まとめ

ソニー生命の医療保険は、他社にあまりないユニークな保険商品となっています。ご自分のニーズにピッタリの商品であるかもしれません。

しかし、そのメリットばかりに目を向けず、気を付けなければいけない点も理解して、加入するかどうかを慎重に検討しましょう。

もちろん、その際にはライフプランナーへ相談し、アドバイスも受けつつ保険選びを行うことが肝心です。