終身保険とは、読んで字のごとく『身が終わるまで保障が続く保険』です。
一般的に一生涯の保障と言われるのが終身保険であり、死亡保険(生命保険)によく使われている保険期間となります。
この終身保険は、死亡保障だけではなく資産運用にも活用が出来る事から、近年では数多くの保険商品が販売されています。
この記事では、そんな終身保険の基本的な事から資産運用への活用の仕方や注意点まで解りやすく解説します。
- 終身保険の基本的な内容の解説
- 貯蓄代わりに使える終身保険の活用法と注意点
- 終身保険の選び方と考え方を解説
- 保険の新規加入や見直しを検討するなら、相談員の約97%が国家資格であるFPの資格を所持している「ほけんのぜんぶ」で無料で相談することをおすすめします。
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目次
終身保険とはどんな保険?
保険のドリル読者
死亡保険に一生涯保障されるような商品は無いものでしょうか?
松葉 直隆
終身保険は一生涯の死亡保険
終身保険とは、契約者が中途解約しない限り一生涯保障される死亡保険です。
つまり、契約者(被保険者)が亡くなれば、確実に保険金は受取人(遺族)へ支払われる仕組みです。
遺された家族の当面の生活保障として、またご自分の葬儀費用のために加入を検討する方々が多いようです。
終身保険は保険利用者の需要が高く、どの生命保険会社からも販売されている保険商品です。
とはいえ、終身保険には確実な死亡保障の備えとしての役割だけでなく、契約者(被保険者)本人のために役立つ機能も期待されています。
次項以降では、終身保険の遺族、そして契約者(被保険者)本人にも役立つ仕組みを解説します。
家族のためにも備えるべき保険商品
ご自分が健康であっても、不運な病気や事故でもしもの事態になってしまう場合があります。
この様な不運な事態は、時間を選ばず不意に訪れるものです。
死亡保険が定められた保障期間しか有効でなければ、その期間が満了すると保障は下りません。
満了後にご自分にもしもの事態が起こってしまうと、家族が金銭的に困らないよう備えておいた意味もありません。
しかし、終身保険へ事前に加入していれば、中途解約するか契約者(被保険者)が亡くなるまで保障は確実に継続します。
不測の事態に備えるため終身保険へ加入し、いつ何時でも家族が当面の生活を維持できるよう、対策を講じておくことが大切です。
ご自分のためにも加入する意味のある保険商品
では、終身保険は契約者が家族のためだけに備える保険商品なのかと言えば、それだけではありません。
契約者本人の資産運用ため活用する役割も終身保険にはあるのです。
そもそも終身保険の場合、保険期間は一生涯継続するので満期が存在しません。
そのため、中途解約をした場合には、保険会社は積み立てたお金を戻す必要があります。
また、返還されるお金は【元本(払い込んだ保険料)+利息】の金額が戻ることもあります。
生命保険会社では、保険利用者から払い込まれた保険料によってお金の運用を行っているので、利益の出る場合があるのです。
解約した際に戻るお金のことを【解約返戻金】と言います。
タイミングが良ければ、契約者の受け取れる解約返戻金額は、元本(払い込んだ保険料)より多く戻ってくることも期待できます。
契約者本人の資産運用のため、最初から解約目的で終身保険へ加入する方々が多いです。
一方、生命保険会社側も、資産運用に役立つ終身保険の販売へ力を入れています。
それが「低解約返戻金型終身保険」と「外貨建て終身保険」の2つの商品となります。この2つの商品については後述します。
終身保険には2つの保険料払込期間がある!?
保険のドリル読者 でも、気になるのは保険料やその払込期間なので、その辺りを詳しく教えて欲しいです。
松葉 直隆
保険料の払込期間は【終身払】と【短期払】の2種類!?
終身保険の保険料払込期間は【終身払】と【短期払】の2つに分かれます。
終身払は、保険契約が続く限り保険料を払い続ける仕組みです。
要は、中途解約または被保険者が亡くなるまで、保険料を支払い続けると言う事です。
短期払は、【年払済(年満了)】と【歳払済(歳満了)】と2つに分かれますが、一定の期間で保険料を払い終える仕組みです。
年払済(年満了)は、10年払と言うように、定められた年数で払い終える仕組みです。
歳払済(歳満了)は、60歳・70歳というように、契約者が一定の年齢となるまで払い終える仕組みです。
終身払でも短期払でも解約すれば解約返戻金は受け取れるのですが、終身保険へ加入する目的によって保険料払込期間を選んだ方が良いでしょう。
次項では、終身払と短期払の特徴を比較してみます。
終身払と短期払を比較!
終身払と短期払には次のような特徴があります。
比較 | 終身払 | 短期払 |
仕組み | 一生涯保険料を払い込む | 年数や年齢で払込期間を設定 |
メリット |
・1回分の保険料負担が少ない ・無理なく保険継続が可能 |
・払込期間終了後もずっと保障される ・終身払より保険料総額が軽減される場合も |
デメリット | ・長生きするほど保険料は多くかかる | ・1回分の保険料負担が重い |
気になる保険料ですが、契約年齢や保険料払込期間で大きく異なるものの、設定保険金額を1,000万円とすると、終身払なら毎月12,000円~15,000円程度の保険料を負担することになります。
しかし、短期払の歳払済(歳満了)で契約すれば、払込終了年齢にもよりますが、毎月、終身払の1.5倍~3倍の保険料を払い込む必要があります。
年払済(年満了)ならば、歳払済(歳満了)よりも短期間で払い込むことになるので、毎月、終身払の4倍~5倍の保険料を払い込む必要があります。
ただし、保険料払込期間が短期であれば、その分保険料負担から解放される時期も早まります。
また、払込期間もしっかり決められているので、長期的にみれば終身払より短期払の方が保険料総額も軽減されることになるでしょう。
ご自分のニーズに合わせ設定しよう!
終身保険へ加入する目的によって、【終身払】と【短期払】を選び分ける必要があります。
こちらでは、目的別の理想的な保険料払込期間について解説します。
死亡保障重視なら「終身払」が確実!
終身払は1回分の払込保険料が最も軽減され、ほとんど全ての終身保険で設定された保険料払込期間です。
そのため、選びやすく1回分の保険料負担も低めに設定されているので、保障継続し易いというメリットがあります。
解約すればもちろん解約返戻金は戻りますが、ご自分に万一の事態があっても、遺された家族の生活資金として死亡保険金を活用してもらいたいなら、終身払を選ぶべきでしょう。
終身払ならば、重い保険料負担で首が回らなくなり、不本意に解約するというリスクも低く、より確実に家族へ保険金を残すことができます。
ご自分の貯蓄目的なら短期払で!
一方、自分の生活資金や老後の資金のために終身保険で資産運用したいなら、短期払を検討しましょう。
払込期間が短期あればあるほど、利息は順調に増えていきますが、毎月数万円にも上る保険料がかかります。
そこで、貯蓄に余裕があるのなら毎月支払う【月払】ではなく、年1回で一気に払い込む【年払】を利用した方がお得です。
なぜなら、月払で払い込むよりも年払の方が、1年にかかる保険料総額を大幅に軽減できるからです。
1回で払い込む保険料が大きくても、いかに払い込む保険料総額を抑えるかが、利息(返戻率)を増やすポイントとなります。
より効率的な資産運用を望むなら
解約返戻金は払い込んだ保険料総額が少なく、保険料払込期間の短いほど、返戻率の高くなる傾向があるのです。
そのため、終身保険の中には、全期前納(保険料全額を保険会社へ預ける形で1度に払い込む方法)、一時払(保険料全額を保険会社へ一気に払い終える方法)が設定されている商品もあります。
これらの方法なら、返戻率は大幅にUPすることができます。
しかし、いずれの場合も数百万円単位のお金が動くことになります。
一気に保険料払い込む方法をとったため、家計に大きな影響が出るようでは、何ための備えかわかりません。
いかに効率的な資産運用を希望する場合でも、ご自分の資力をよく検討してから、ベストな払込方法を決めましょう。
終身保険と定期保険の違いは?
保険のドリル読者
そこで、定期保険の特徴についても詳しく教えて下さい。
松葉 直隆
定期保険という死亡保険もある
死亡保険には、保障期間が限定された【定期保険】という保険商品もあります。
保障期間が限定されているので、保険料は終身保険よりかなり低めに設定されています。
この定期保険は、保険期間が10年・15年と定められ、その期間が経過すると保障が満期となる【年満期(年満了)】と、契約者(被保険者)が70歳・80歳と一定の年齢になれば保障満期となる【歳満期(歳満了)】の2種類が設定されています。
年満期は設定された保険期間の10年・15年が契約したからといって、いきなり契約終了になるのではなく、契約者が生命保険会社に契約終了の意思を表示しない限り自動更新されます。
終身保険と定期保険のメリット・デメリットを比較
こちらでは、終身保険と定期保険の特徴を比較してみましょう。
比較 | 終身保険 | 定期保険 |
仕組み | 一生涯保障される | 一定期間保障される |
メリット |
・一生涯保障継続されるので安心 ・解約返戻金制度がある |
・保険料がとても割安 ・保険見直しがし易い |
デメリット | ・保険料負担は定期保険よりかなり重い |
・一定の年齢になれば保険終了 ・更新の度に保険料は上がる ・保険料は戻らない |
定期保険のメリット
定期保険は保障期間が限定されている分、毎月の保険料は非常に安くなります。
契約年齢30歳で、保険期間・保険料払込期間10年で保険金額を1,000万円で設定した場合、月払保険料は1,000円台で済む商品も多いです。
また、加入中の定期保険よりも条件が良い商品を見つけたら、保険期間が満期に近づいたタイミングで見直しも容易です。
定期保険のデメリット
年満期なら保障を継続したければ自動更新されますが、契約年齢が高くなった分、保険料は割高となります。
自動更新を何度も繰り返せば、終身保険の保険料より高くなるケースもあります。
なお、この更新も一定の年齢(80代が多い)で不可能となるので、保険終了となる日は必ず来ます。
また、定期保険には解約返戻金制度がないので、解約しても保険料は戻りません。
法人向けの定期保険では解約返戻金が設けられているもの、個人向けの定期保険の場合は【掛け捨て型】しかないので注意が必要です。
ある期間の死亡保障を厚くしたいなら定期保険!
解約返戻金制度が無く資産運用の機能は無いものの、死亡保険金を高く設定しても、月払保険料のリーズナブルな点が定期保険の最大のメリットです。
そのため、ある特定期間の死亡保障を手厚くしたい方々には最適の商品と言えます。
例えば、ご家庭の大黒柱となっている契約者なら、ご自分が退職または子供の独立するまでの20~30年間に、多額の保険金を設定する方法が考えられます。
この時期に1,000万円単位で保険金を設定しているなら、ご自分が万一亡くなったとしても、妻子が当面の生活費用等に困ることは無いでしょう。
20~30年間に自動更新を繰り返しても、保険金額1,000万円ならば、保険料の毎月1万円程度までしか増加しない商品がほとんどです。
一定期間だけ充実した死亡保障を受けたい場合は、定期保険に加入しておいた方がお得と言えます。
低解約返戻金型終身保険は貯蓄代わり!?
保険のドリル読者
とりわけ、貯蓄を増やす目的に特化した終身保険があるなら是非教えて欲しいです。
松葉 直隆
貯蓄目的の加入に最適!?
低解約返戻金型終身保険は、保険料払込期間中に解約すると解約返戻金がわずかしか得られないものの、その分保険料が安く抑えている死亡保険です。
その後、保険料払込期間を終了すれば返戻率が急上昇し、ご自分が納得できるタイミングで解約すれば、契約者側へ非常に有利な解約返戻金を受け取れる特徴があります。
低解約返戻金型終身保険は資産運用する場合、長期を要するものの、ほぼ確実に高い返戻率となって戻って来るので人気となっています。
保険利用希望者の中には、解約すれば保険会社側から保険継続を懇願されたり、下手をすれば怒られたりするのではないかと心配する人もいることでしょう。
その心配は無用です。
そもそも、保険会社側が解約されることを前提に、返戻率の高い低解約返戻金型商品を提供しています。
解約を申し込めばすんなり解約返戻金は受け取れます。
低解約返戻金型終身保険の仕組みとは?
こちらでは、低解約返戻金型終身保険の仕組みをわかりやすく説明するため、低解約返戻金型以外の終身保険の仕組みも取り上げ、事例を挙げて比較してみます。
(例)
- 契約者:30歳男性
- 死亡保険金額:800万円
- 保険期間:終身
- 保険料払込期間:60歳
一般的な終身保険
月払保険料17,000円で契約した場合は保険料累計額、解約返戻金額は次のようになります。
年齢(経過年数) | 保険料累計額 | 解約返戻金額 | 返戻率(%) |
40歳(10年) | 2,040,000円 | 1,428,000円 | 70.0% |
50歳(20年) | 4,080,000円 | 3,141,600円 | 77.0% |
60歳(30年) | 6,120,000円 | 5,140,800円 | 84.0% |
70歳(40年) | 6,120,000円 | 5,508,000円 | 90.0% |
80歳(50年) | 6,120,000円 | 5,875,200円 | 96.0% |
90歳(60年) | 6,120,000円 | 6,242,400円 | 102.0% |
一般的な終身保険の場合、一定の時期が来ても返戻率の劇的な上昇はありません。
表のように緩やかに返戻率が上がっていきます。
低解約返戻金型終身保険
月払保険料14,000円で契約した場合は保険料累計額、解約返戻金額は次のようになります。
年齢(経過年数) | 保険料累計額 | 解約返戻金額 | 返戻率(%) |
40歳(10年) | 1,680,000円 | 1,219,680円 | 72.6% |
50歳(20年) | 3,360,000円 | 2,516,640円 | 74.9% |
60歳(30年) | 5,040,000円 | 3,890,880円 | 77.2% |
61歳(31年) | 5,040,000円 | 5,609,520円 | 111.3% |
70歳(40年) | 5,040,000円 | 5,856,480円 | 116.2% |
80歳(50年) | 5,040,000円 | 6,093,360円 | 120.9% |
低解約返戻金終身保険の場合、60歳で保険料払込終了後、返戻率が77.2%→111.3%に劇的な上昇が発生します。
その後もずっと据え置いたままでいるなら、返戻率はUPしていきます。
低解約返戻金型終身保険の活用法・注意点
低解約返戻金終身保険は、お金を増やす方法として最適な商品であり、次のような活用法と、そして注意点があります。
老後の資金確保のためだけではない!?
それなりに返戻率が高くなった状態で受け取りたいなら、長期間据え置いて運用する必要があります。
契約者側の大きな利益となる返戻率へ達する頃には、ご自分はシニアとなっていることでしょう。
そのため、ご自分の老後の資金として、年金と共に生活費を賄う手段として活用することが考えられます。
その他にも、ご自分が70・80代となる頃には、孫の進学・教育費用(高校入学・大学入学および授業料)の検討も必要となっているはずです。
このような学習費に充てることも考えられます。
受け取った解約返戻金は、ご自分以外の方々のために利用しても問題ありません。
ただし注意点もある?
低解約返戻金型終身保険は、保険料払込期間中に解約すると解約返戻金は良くて7割程度しか戻ってきません。
そのため、保険料払込期間中の解約は避けた方が無難です。
ただし、緊急にお金が必要で、他の貯金等で賄うことが難しいなら解約するのはやむを得ません。
その他、保険料払込期間経過後に解約をして多くの解約返戻金を得れば、解約後の死亡保障はもちろん受けられません。
死亡保障も備えていたいなら、保険料の負担は重くなるものの、別の死亡保険に加入しておいた方が無難です。
外貨建て終身保険はハイリスク・ハイリターン!?
保険のドリル読者 終身保険で更に短期でかつ利益を上げられる商品はないでしょうか?
松葉 直隆
投資目的の加入に最適!
終身保険で更に短期でかつ大きな利益を上げたいと考えるなら、「外貨建て終身保険」を検討してみてはいかがでしょうか。
外貨建て終身保険は、保険金等の受け取りを米ドル・豪ドル・ユーロ等の外貨(もちろん受け取る場合は円でも交換可能)で行う死亡保険です。
とはいえ、保険加入者本人が契約通貨をそのまま使用して運用するわけではなく、保険契約を締結した保険会社が、日本円(外貨でも可)で払い込んだ保険料を元手として運用することになります。
外貨建て終身保険は、日本で運用する終身保険に比べて利率の高くなる傾向があります。
契約通貨発行国の景気が良ければ、短期にご自分が望んだ返戻率となり、大きな利益を受け取ることが可能です。
また、この外貨建ての仕組みを使い、国内、国外の先進国・企業へ積極的に投資する変額タイプの死亡保険もあります。
外貨建て終身保険の仕組みとは?
こちらでは、外貨建て終身保険の仕組みをわかりやすく説明するため、円安傾向が常に継続したケース、円高傾向が常に継続したケースの2つを取り上げて比較してみます。
(例)契約時1ドル=100円の場合
- 契約者:30歳男性
- 月払保険料:176.20米ドル
- 死亡保険金額:100,000米ドル
- 保険期間:終身
- 保険料払込期間:60歳
円安傾向が常に継続したケース
円安傾向が続いた場合は保険料累計額、解約返戻金額・死亡保険金額は次のようになります(円換算金額)。
年齢(為替レート) | 保険料累計額 | 解約返戻金額(返戻率) | 死亡保険金額 |
31歳(100.0) | 211,440円 | 19,000円(9.0%) | 10,000,000円 |
35歳(102.0) | 1,067,772円 | 791,520円(74.1%) | 10,200,000円 |
40歳(104.5) | 2,161,974円 | 1,907,125円(88.2%) | 10,450,000円 |
45歳(107.0) | 3,282,606円 | 3,121,190円(95.1%) | 10,700,000円 |
50歳(109.5) | 4,429,668円 | 4,537,680円(102.4%) | 10,950,000円 |
55歳(112.0) | 5,603,160円 | 6,199,200円(110.6%) | 11,200,000円 |
円安傾向が続けば25年程度で返戻率は110%を超えます。
更に早いペースで円安が加速すれば、ご自分の希望する返戻率に達する期間も短くなります。
なお、経済の好調ぶりに呼応して死亡保険金額も上昇します。
円高傾向が常に継続したケース
円高傾向が続いた場合は保険料累計額、解約返戻金額・死亡保険金額は次のようになります(円換算金額)。
年齢(為替レート) | 保険料累計額 | 解約返戻金額(返戻率) | 死亡保険金額 |
31歳(100.0) | 211,440円 | 19,000円(9.0%) | 10,000,000円 |
35歳(98.0) | 1,046,628円 | 760,480円(72.7%) | 9,800,000円 |
40歳(95.5) | 2,066,826円 | 1,742,875円(84.3%) | 9,550,000円 |
45歳(93.0) | 3,060,594円 | 2,712,810円(88.6%) | 9,300,000円 |
50歳(90.5) | 4,027,932円 | 3,750,320円(93.1%) | 9,050,000円 |
55歳(88.0) | 4,968,840円 | 4,870,800円(98.0%) | 8,800,000円 |
円高傾向が続けば払い込む保険料も軽減されますが、解約返戻金は元本割れを起こし、死亡保険金まで減少してしまいます。
その後、経済が好転し円安傾向となれば、持ち直すことも考えられますが、運用期間中は元本割れのリスクが常に伴います。
外貨建て終身保険の活用法・注意点
外貨建て終身保険は運用が好調ならば、円建ての終身保険・低解約返戻金型終身保険をはるかに上回る解約返戻率が期待できます。
受け取った解約返戻金で、豊かな老後の生活を迎えることができることも夢ではありません。
その反面、運用が不調の場合は前述したように元本割れを起こし、ご自分の期待を大きく裏切る結果となる点に注意が必要です。
ただし、外貨建て商品の中で元本「100%」「110%」保証という商品が、数は少ないものの販売されています。
外貨建てをうまく活用したいなら、出来るだけ大きな損失が生じない仕組みの商品を良く検討して選んだ方が無難です。
終身保険にも注意点はある!?
保険のドリル読者 では、終身保険で気を付けるべき点があれば是非教えて下さい。 松葉 直隆
いまどきの終身保険の活用法は?
現在は核家族化が進行し、長引く不況や地域との密接なかかわりを持たない方々が増え、故人の葬儀の規模は抑えられ、親族だけで済ませるケースが目立っています。
葬儀費用の相場
日本消費者協会「第11回『葬儀についてのアンケート調査』報告書(2017年)」によれば、日本全国の葬儀費用平均額は約196万円と言われています。
一方、ご自分が退職したり、子供が独立したりしたら、多額の保険金設定は不要と言えます。
強いて言えば、ご自分の葬儀費用を賄う程度の保険金額で足りるはずです。
そのため、リタイア後の終身保険の設定金額は200万円~300万円程度で丁度良いでしょう。
相続でケンカしないように
終身保険の活用法としては、貯蓄を増やすことを考えているなら低解約型の死亡保険等へ加入しつつ、最近の傾向を踏まえ念のため少額設定の終身保険へ加入するのも良いでしょう。
なぜなら、低解約型を利用し受け取った解約返戻金が、亡くなった後に金融資産として残っていても、有効に相続人間で遺産分割されるまで保存する必要が出てきます。
このお金を相続人が葬儀のためとはいえ、勝手に費消しては他の相続人へ疑念が生まれて、後々、大きなトラブルへ発展するリスクがあります。
しかし、保険金が少額設定された終身保険に加入していたなら、指定した受取人(遺族の一人)に問題なく保険金が下りて、そのお金を葬儀費用へ活用できます。
誰でも入れる終身保険はお得か?
終身保険へ申し込む場合は、医療保険やがん保険と同様に、持病や過去の傷病歴を告知する必要があります。
そのため、告知内容によっては保険会社から加入を拒否されることがあります。
ただし、終身保険の中には告知内容が少ない「引受基準緩和型終身保険」、告知不要の「無選択型終身保険」も販売されています。
確かに引受基準緩和型は入りやすく、無選択型に至っては誰でも加入できる商品となっています。
その反面、設定できる保険金額が低めに設定され、払い込む保険料が通常の終身保険の倍以上かかる場合もあります。
また、商品数も非常に限定されていますので、加入の際は、これらの点を十分考慮してから申し込みを行いましょう。
終身保険選びに無料保険相談窓口の利用を!
終身保険は、ほとんど全ての生命保険会社から販売されているため、ご自分一人で保険を選ぶのは骨が折れる作業です。
そんなときは【無料保険相談窓口】を利用しましょう。
窓口スタッフからアドバイスを受けつつ、スタッフも保険選びのお手伝いをしてくれます。
相談や保険選びのサービスは何回利用しても無料です。
不明な点は質問しながらベストな商品を発見しましょう。
特に前述した「外貨建て終身保険」は仕組みが複雑です。
保険会社の担当者との対面販売となりますが、長所しかアピールしない担当者がいるかもしれません。
そのため、無料保険相談窓口のスタッフから客観的なアドバイスを受けないと、加入してから後悔することも考えられます。
まとめ
終身保険にも、種類と活用法がいくつかあると言う事がわかって頂けたと思います。
終身保険は一生涯保障される頼もしい死亡保険ですが、加入する目的をしっかりと把握していなければ、思わぬ失敗をすることもあります。
しっかり商品の特徴を把握してから、加入を申込むかどうか検討しましょう。
終身保険をしっかりと活用できれば、残された家族も安心でき、またご自分の老後に関しても不安を少なくすることも出来るのです。
保険も使い方次第と言う事です。