最近では、医療保険の加入可能な年齢範囲は広くなっていて、50代や60代の方々でも問題なく医療保険へ加入できるようになりました。
ただし、50代や60代の方々は深刻な病気のリスクも増し、将来の介護サポートも真剣に考える時期ではないでしょうか?
そこで今回は、50代・60代の方々のニーズに合ったおすすめの医療保険4商品を紹介し、その特徴などをわかりやすく解説します。
この記事を読んで、50代・60代で検討するべき様々な病気のリスクや、医療保険選びの注意点について考えてみましょう。
- 50代・60代の保険選びのポイント解説!
- おすすめの4商品を紹介!
- 保険選びで失敗しないためのコツ!
- 保険の新規加入や見直しを検討するなら、相談員の約97%が国家資格であるFPの資格を所持している「ほけんのぜんぶ」で無料で相談することをおすすめします。
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目次
50代・60代の医療保険選びのポイント!
保険のドリル読者
保険のドリル読者
松葉 直隆
50代・60代になると深刻な病気のリスクがある!?
50代・60代のとりわけ心配な病気に、がんをはじめとして心疾患・脳血管疾患と呼ばれる【三大疾病】があります。
三大疾病は日本人死因の50.6%を占め、特に中高年以降の発症が懸念される病気です。(出典:厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」結果の概要)
その他、この三大疾病ほど深刻な事態となるわけでは無いですが、高血圧症、糖尿病等の【生活習慣病】のリスクも高くなります。
日本調剤(保険調剤薬局チェーン)のアンケートによれば、特に60代男性の半数が何らかの生活習慣病を発症していると回答しています。
なるべく50代の内に、三大疾病をはじめとした生活習慣病治療のため、民間の医療保険へ加入しておいた方が良いでしょう。
介護リスクも検討するべき!?
50代・60代の皆さんは、将来に要介護状態となり公的介護保険給付を受ける事態も検討する必要があるでしょう。
現在では40歳以上の人を被保険者とし、介護保険料を納める形で公的介護保険制度が実施されています。
この被保険者が65歳以上になれば、要介護状態になった原因が何であろうと、公的介護保険の介護給付を利用できます。
要介護認定は介護を必要とする度合いに応じ、【要支援1・2】【要介護1~5】の7段階に分けられます。
しかし、7段階いずれに認定されようと、介護保険利用者側の自己負担は伴います。
40歳以上からコツコツ介護保険料を支払っていたとしても、介護に要する費用全額を介護保険給付で賄うことはありません。
そのため、自己負担分の金額が家計を圧迫するリスクもあります。
このような事態を想定し、医療保険に介護保障を設定しておくことも検討したいものです。
50代・60代におすすめの医療保険4商品を紹介!
こちらでは、50代・60代におすすめの医療保険4商品を見てみましょう。
保険商品名 | 「新CURE(キュア)」 | 「メディカルKit NEO」 | 「ちゃんと応える医療保険介護EVER」 | 「スーパーたよれる医療保険」 |
保険種類 | 終身 | 終身 | 終身 | 終身(引受基準緩和型) |
契約年齢 | 0歳~80歳 | 0歳~75歳 | 満50歳~満85歳 | 20歳~85歳 |
特徴 | がん治療サポートに手厚い | 短期入院サポートが充実 | 介護保障を設定可 | 持病のある人でも入りやすい |
いずれの医療保険も契約可能年齢の上限は75歳~85歳までと、50代・60代の方々が余裕を持って加入できる商品ばかりです。
次章以降では、おすすめの4商品の強みと保険内容と活用法について解説します。
オリックス生命「新CURE(キュア)」
保険のドリル読者
保険のドリル読者
松葉 直隆
がんのリスクにしっかり備えるなら!
前述したように、がんは日本人にとって深刻な病気です。
がんを発症した場合は、早期に十分ながん治療を行うことが、症状の悪化を食い止める最善の方法です。
オリックス生命の「新CURE(キュア)」は、がんをはじめとした心疾患・脳血管疾患で入院した場合、入院給付金の支払限度日数が無制限(三大疾病プラン)となります。
また、一時金に関する特約を付加すれば、入院治療が開始された早い時期からまとまったお金を保険会社に請求できます。
その他、通院保障を設定するなら、退院後の長引くおそれのある通院治療のサポートも期待できます。
とりわけ、がん治療の入院・通院に関して、手厚い治療サポート受けたい方々には最適の商品です。
契約条件は次の通りです。
- 契約年齢:0歳~80歳
- 保険料払込期間:(60歳払済)0歳~55歳、(65歳払済)0歳~満60歳、(終身)0歳~80歳
- 保険料払込回数:月払、半年払、年払
- 保険料決済方法:口座振替・クレジットカード払
- 入院給付金日額:日額3,000円~10,000円(対面申込:日額3,000円~20,000円)
「新CURE(キュア)」の保険内容を紹介!
こちらでは「新CURE(キュア)」の保障内容について説明します。
基本保障
基本設定だけでも、生活習慣病に手厚い入院サポートが期待できます。
(1)疾病・災害入院給付金(基本設定)
入院給付金日額3,000円~10,000円(対面申込:日額3,000円~20,000円)、そして1入院は60日(対面申込:60日・120日いずれか)を選択できます。
通算1,000日が保障上限です。
【七大疾病延長入院特則】
基本設定として次のように入院保障が優遇されます。
- 三大疾病:入院無制限保障
- 糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・腎疾患:1入院120日・通算1,000日保障上限(対面申込の場合、この4疾病も無制限保障に設定可)
(2)手術給付金(基本設定)
手術を受けたら回数無制限で、次の給付金額が受け取れます。
- 入院手術:1回につき6万円~40万円
- 外来手術:1回につき1.5万円~10万円
(3)先進医療特約(日額5,000円コース・日額10,000円コースで基本設定)
がん等の治療で先進医療を受けた場合、次のような給付金・一時金が受け取れます。
- 先進医療給付金:通算2,000万円まで保障上限。
- 先進医療一時金:療養1回につき先進医療給付金10%相当額(1回50万円上限)を給付。
がんにもっと備えたいなら
よりがん治療を手厚くしたいなら、次の特約を付加しましょう。
(1)がん一時金特約
悪性新生物(悪性がん)・上皮内新生物(初期のがん)を問わず、(1回目)責任開始日を含め91日以降に初めて診断確定され、(2回目以降)がん治療を直接の目的に入院開始した場合に受け取れる一時金です。
入院給付日額の200倍まで設定が可能で、1年に1回を限度として受取回数無制限で保障されます。
(2)がん通院特約
退院後のがん通院を対象として、入院給付金と同額が受け取れる特約です。
- 通院支払日数無制限→約款所定の手術、放射線照射、温熱療法、抗がん剤(経口投与以外)治療
-
退院後1年(通院治療期間)以内でがん通院60日上限→上記以外の治療や経過観察
その他
契約者の判断で【通院治療支援一時金】【入院一時金】等が付加できます。
「新CURE(キュア)」の注目点と注意点!
こちらでは事例を挙げて、どの位の給付金が受け取れるのかと注意点について解説します。
受け取れる給付金額はどの位?
50歳と60歳の被保険者を例にシミュレーションしてみましょう。
(例)契約者:男性
- プラン:三大疾病プラン
- 保険料払込期間:終身払
- 入院給付金日額:10,000円(60日型)
- 手術給付金:入院手術・放射線治療20万円、外来手術:5万円
- がん一時金特約:200万円
- がん通院特約:日額10,000円
- 先進医療特約:付加
[月払保険料]
50歳:15,315円
60歳:22,688円
①年間の保険料累計は50歳で183,780円、60歳で272,256円となります。
②被保険者が、がんで17日間入院し、入院手術1回、放射線照射を受けるため90日間(月1回をペースに)通院した場合、次のような給付金が受け取れます。
- 入院給付金:10,000円×17日=170,000円
- 手術給付金:10,000円×20倍=200,000円
- 通院給付金:10,000円×3回=30,000円
更に、がん一時金特約を設定しているので200万円が受け取れます。
③受け取れる給付金を合計すれば次の通りとなります。
入院給付金170,000円+手術給付金200,000円+通院給付金30,000円+一時金2,000,000円=2,400,000円
事例の場合、合計240万円が受け取れます。
注意点
「新CURE(キュア)」の場合、保障内容・保障金額が対面申込とネット・郵送申込など申し込み方法によって違いがあります。
ネット・郵送申込では入院無制限保障となる三大疾病プランのみが設定でき、対面申込では三大疾病プラン・七大疾病プランが選択できます。
入院無制限保障となる範囲がそれぞれの申込方法によって異なってきます。
また、入院給付金(特約付加なら通院給付金)は、対面申込は日額2万円まで設定可能ですが、ネット・郵送申込は日額1万円までです。
ネット・郵送申込は申し込みが便利な反面、保障内容・保障金額が制約される点に注意も必要です。
東京海上日動あんしん生命「メディカルKit NEO」
保険のドリル読者
保険のドリル読者
松葉 直隆
短期入院を手厚くしたいなら!
医療技術の進歩により、確実に入院患者の平均入院日数は減少傾向となっています。
日本人全体の平均入院日数で、7日以内が48.2%と実に5割近くを占め、50歳代で49.2%、60歳代で38.4%となっています。(出典:公益財団法人生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」」)
東京海上日動あんしん生命の「メディカルKit NEO」では、10日未満の入院でも一律10日分の入院給付金が受け取れるので、早く退院すればするほどお得になります。
50代・60代の方々でも7日程度の入院で済む場合は多いので、短期入院のサポートもしっかり受けたい方々向けの商品と言えます。
契約条件は次の通りです。
- 契約年齢:0歳~75歳
- 保険料払込期間:終身
- 保険料払込回数:月払
- 保険料決済方法:口座振替・クレジットカード払
「メディカルKit NEO」の保険内容を紹介!
こちらでは「メディカルKit NEO」の保障内容について説明します。
基本保障
短期入院に手厚い治療サポートが期待できます。
(1)疾病・災害入院給付金(基本設定)
日額は5,000円タイプ・10,000円タイプが選択できます。
初期入院保障特則が基本設定され、1~9日間の入院で一律10日分の入院給付金が受け取れます。
なお、日額5,000円タイプ・10,000円タイプでは3大疾病入院支払日数無制限特約が基本設定され、がん・心疾患・脳血管疾患で入院すれば無制限保障となります。
それ以外の病気やケガの場合、それぞれ1入院60日(または120日)・通算1,095日が保障上限です。
(2)手術給付金(基本設定)
手術を受けたら回数無制限で、1回に月次の給付金額が受け取れます。
- 重大手術:(5,000円タイプ)20万円・(10,000円タイプ)40万円
- 入院手術・放射線治療:(5,000円タイプ)5万円・(10,000円タイプ)10万円
- 外来手術:(5,000円タイプ)2.5万円・(10,000円タイプ)5万円
(3)先進医療特約(日額5,000円タイプ・日額10,000円タイプで基本設定)
技術料同額が保険期間を通じ2,000万円まで保障されます。
その他
契約者の判断で【重度5疾病・障害・重度介護保障特約】【女性疾病保障特約】等が付加できます。
「メディカルKit NEO」の注目点と注意点!
こちらでは事例を挙げて、どの位の給付金が受け取れるのかと注意点について解説します。
受け取れる給付金額はどの位?
50歳と60歳の被保険者を例にシミュレーションしてみましょう。
(例)契約者:男性
- タイプ:10,000円タイプ
- 保険料払込期間:終身払
- 入院給付金日額:10,000円(60日型)
- 手術給付金:重大手術40万円、入院手術・放射線治療10万円、外来手術:5万円
- 先進医療特約:付加
[月払保険料]
50歳:7,224円
60歳:11,054円
①年間の保険料累計は50歳で86,688円、60歳で132,648円となります。
②被保険者が5日間入院し、入院手術1回の場合、次のような給付金が受け取れます。
- 入院給付金:10,000円×5日=100,000円
- 手術給付金:10,000円×10倍=100,000円
③受け取れる給付金を合計すれば次の通りとなります。
入院給付金100,000円+手術給付金100,000円=200,000円
事例の場合、合計20万円が受け取れます。
注意点
「メディカルKit NEO」も対面申込とネット・郵送申込で保障内容に差異があります。
一律10日分の入院給付金は、対面申込にしか設定されていません。
ネット・郵送申込は日帰り入院から保障されるものの、初期入院保障特則が用意されていないので注意しましょう。
アフラック生命「ちゃんと応える医療保険介護EVER」
保険のドリル読者
そこで、介護保障も是非検討したいのですが、どの保険が良いのでしょうか?
松葉 直隆
ちゃんと応える介護EVERも「ほけんのぜんぶ」で相談(無料)
介護リスクに備えたいならこちら!
もしもご自分が要介護状態と認定されたら、公的介護保険制度が適用されます。
しかし、前述したように公的な給付で全額が賄えられる訳では無く、所得に応じ1割~3割は必ず自己負担しなければいけません。
アフラック生命の「ちゃんと応える医療保険介護EVER」ならば、所定の要介護状態の際は【介護一時金】が、認知症で所定の要介護状態の際は【認知症介護一時金】が受け取れます。
双方とも最高500万円まで設定可能で、どちらかの一時金を外して契約しても構わず、50歳から契約可能です。
そのため、退職間近の方々が保険の見直しをする場合、『医療保障+介護保障』を検討しているなら最適な商品と言えます。
契約条件は次の通りです。
- 契約年齢:満50歳~満85歳
- 保険料払込期間:終身払
- 保険料払込回数:月払・半年払・年払
- 保険料決済方法:口座振替・クレジットカード払
「ちゃんと応える医療保険介護EVER」の保険内容を紹介!
こちらでは「ちゃんと応える医療保険介護EVER」の保障内容について説明します。
基本保障
短期入院に手厚い治療サポートが期待できます。
(1)疾病・災害入院給付金(基本設定)
病気やケガで1~4日間の入院でも一律5日分が給付されます。
5日以上の入院では設定した日額分が受け取れます。
病気・ケガそれぞれ1入院60日が給付上限です。
(2)手術給付金(基本設定)
手術を受けたら回数無制限で、次の給付金額が受け取れます(入院日額3,000円の場合)。
- 重大手術:1回につき12万円
- 入院手術・放射線治療:1回につき3万円
- 外来手術:1回につき1.5万円
(3)疾病・災害通院給付金(通院ありプランの場合は基本設定)
入院給付金日額と同額で設定され、入院前60日、退院後120日の間で最高30日まで保障されます。
(4)介護一時金
所定の要介護状態になったときのために、一時金額は30万円~500万円、10万円単位で設定できます。
ただし、1回限りの給付となります。
(5)認知症介護一時金
認知症で所定の要介護状態になったときのために、一時金額は30万円~500万円、10万円単位で設定できます。
ただし、1回限りの給付となります。
その他
契約者の判断で【先進医療特約】【三大疾病一時金特約】等が付加できます。
「ちゃんと応える医療保険介護EVER」の注目点と注意点!
「ちゃんと応える医療保険介護EVER」では、介護一時金・認知症介護一時金ともに最高500万円まで一時金が設定できます。
この一時金があれば、被保険者本人や家族は自己負担金額を心配すること無く、公的介護サービスが利用できることでしょう。
ただし、【介護一時金】【認知症介護一時金】は、それぞれ次の条件へ合致する必要があります。
介護一時金給付の条件
次のいずれかの条件に合致しなければいけません。
・要介護2以上の状態と認定
・日常生活動作における要介護状態が180日以上継続
・認知症となり要介護状態が90日以上継続
認知症介護一時金給付の条件
次の条件へ合致しなければいけません。
- 脳内で後天的に生じた器質的な病変または損傷し、一度獲得された知能が持続的かつ全般的な低下も確認された(器質性認知症)
- 意識障害のない状態ながら見当識障害がある場合
見当識障害とは、例えば現在が朝、昼、夜であるかがわからない、日頃接している家族・日頃接している周囲の人が認識できない、というケースが当てはまります。
家族が勝手に判断できない!
家族の方々は、被保険者本人の異常行動が目立ったからと言って、いきなり保険会社に一時金の請求はできません。
医師の診察を受け介護の必要性や認知症と確認され、またはお住いの市区町村へ要介護認定申請をして認定される必要があります。
楽天生命「スーパーたよれる医療保険」
保険のドリル読者
持病・傷病歴のある人でも入りやすい医療保険は無いでしょうか?
松葉 直隆
持病・傷病歴のある人でも入りやすい商品なら!
持病を持っていたり、大きな病気で入院・手術したりした方々ならば、余計疾病リスクは気にかけられることでしょう。
高齢になれば生活習慣病のリスクも増します。
そのため、しっかり生活習慣病の治療へ備えたいものですが、健康に不安のある方々は保険会社から引き受けを拒否されるかもしれません。
楽天生命の「スーパーたよれる医療保険」なら告知項目が少ないので、健康に自信の無い方々でも加入しやすい商品です。
健康に不安はあるけれど、幅広い生活習慣病の治療サポートを受けたい方々向けの医療保険と言えます。
契約条件は次の通りです。
- プラン:シンプルプラン・がんプラン・三大疾病プラン
- 契約年齢:20歳~85歳
- 保険料払込期間:終身
- 保険料払込回数:月払
- 保険料決済方法:口座振替・クレジットカード払
- 入院給付金日額:3,000円~10,000円
「スーパーたよれる医療保険」の保険内容を紹介!
こちらでは「スーパーたよれる医療保険」の保障内容について説明します。
基本設定(各プラン共通)
生活習慣病の長期入院保障が充実している設定です。
(1)疾病・災害入院給付金
入院給付金日額は3,000円~10,000円(1,000円単位)で設定可能です。1入院は60日型・通算1,095日が保障上限です。
【8疾病入院支払限度拡大特則】
- がん・心疾患・脳血管疾患→無制限
- 糖尿病・高血圧性疾患・肝疾患・すい疾患・腎疾患→1入院120日
(2)手術給付金
手術を受けたら回数無制限で、次の給付金額が受け取れます。
- 入院手術:1回につき3万円~20万円
- 外来手術:1回につき1.5万円~5万円
(3)放射線治療給付金
60日に1回を限度として、3万円~20万円のお金が受け取れます。
(4)骨髄移植給付金
骨髄ドナーとして所定の採取手術を受けた場合、3万円~10万円のお金が受け取れます。
(5)通院給付金
日額600円~6,000円(100円単位、入院給付金日額60%上限)が設定できます。
1回の退院後の通院30日・通算1,095日が保障上限です。
(6)限定告知型先進医療特約
先進医療を受けた場合、通算2,000万円まで保障されます。
(7)払込免除保険料特約
不慮の事故で所定の身体障害状態になった場合、以後の保険料は免除されます。
がんプラン・三大疾病プラン基本設定
【限定告知型がん特約】
金額は50万円~100万円(10万円単位)で設定できます。
がんと診断確定または入院を開始したら、1年1回が限度で通算6回まで給付されます。
一方、上皮内がんは50万円を限度に1回のみ保障可能です。
三大疾病プラン基本設定
【限定告知型急性心筋梗塞・脳卒中特約】
金額は50万円~100万円(10万円単位)で設定できます。
心筋梗塞または脳卒中を発症、入院を開始したら、1年1回を限度に通算6回まで給付されます。
「スーパーたよれる医療保険」の注目点と注意点!
こちらでは事例を挙げ、どの位の給付金が受け取れるのかと注意点についても解説します。
受け取れる給付金額はどの位?
50歳と60歳の被保険者を例にシミュレーションしてみましょう。
(例)契約者:男性
- プラン:三大疾病プラン
- 保険料払込期間:終身払
- 入院給付金日額:5,000円・60日型(8疾病入院支払限度拡大特則設定)
- 手術給付金:入院手術・放射線治療10万円、外来手術:2.5万円
- がん診断給付金額:100万円
- 急性心筋梗塞治療給付金・脳卒中治療給付金:100万円
- その他:先進医療特約・通院給付金日額
[月払保険料]
50歳:17,506円
60歳:24,446円
①年間の保険料累計は50歳で210,072円、60歳で293,352円となります。
②被保険者が、脳卒中(脳血管疾患)で80日間入院し、入院手術1回の場合、次のような給付金が受け取れます。
- 入院給付金:5,000円×80日=400,000円(三大疾病無制限保障)
- 手術給付金:5,000円×20倍=100,000円
更に、脳卒中治療給付金を設定しているので100万円が受け取れます。
③受け取れる給付金を合計すれば次の通りとなります。
入院給付金400,000円+手術給付金100,000円+脳卒中治療給付金1,000,000円=1,500,000円
事例の場合、合計150万円が受け取れます。
注意点
「スーパーたよれる医療保険」は健康に不安のある方々でも、手厚い治療サポートを受けられる商品です。
しかし、契約日から1年以内は【支払削減期間】となります。
この期間内に給付金を受け取ると、保障金額が半減されてしまいます。
とはいえ、支払削期間でも給付金を必要とする事態になったら、躊躇せず給付金を請求した方が、ご自分の金銭的負担は減ることになります。
50代・60代の医療保険選びでの注意点!
保険のドリル読者
保険のドリル読者
松葉 直隆
保険料は若い人より高くなる!
50代・60代になれば、20代・30代の若い方々よりも、疾病のリスクは非常に高くなります。
そのため、保険会社は給付金請求の可能性が高まることを想定し、若い世代の方々よりも2倍から3倍近く保険料を高く設定している場合があります。
ただし、終身医療保険の場合は、一生涯にわたり保険料は上がりません。
そのため、なるべく若いうちから保険加入をしておいた方が負担は軽減されます。
どうしても50代・60代で民間の医療保障を備えたいものの、保険料が高すぎるという不満があるなら、共済団体(都道府県民共済・JA共済等)が取り扱う医療共済に加入を検討してみましょう。
オーソドックスな保障で良いなら医療共済で十分ですし、何より掛金は何歳で加入しても同じです。
ただし、年齢が60歳になると保障金額が縮小していくので、いざという時に満足できる金銭的サポートが受けられるかは疑問です。
健康診査で異常が発見されるリスク
50代・60代の方々の場合、医療保険に申し込みの際に、健康診査で異常が発見されることもあります。
このような事態になれば通常の医療保険では、引き受けが非常に厳しくなります。
ただし、保険会社の中には条件付きで加入を認めるケースもあります。
例えば、特定の部位(内臓)やそれに関する疾病を保障除外にしたり(部位不担保)、保険料を値上げしたりすることに同意すれば、契約が成立する可能性もあります。
また、告知内容を緩和した「スーパーたよれる医療保険」のような【引受基準緩和型医療保険】や、告知審査すら不要な【無選択型医療保険】もあります。
これらの医療保険への加入を検討してみるのも良いでしょう。
無選択型医療保険を検討する前に
無選択型医療保険は告知審査が無く、いわば【誰でも加入できる医療保険】と言えますので、引受基準緩和型医療保険の加入も残念ながら難しい場合は検討するべき商品です。
ただし、健康に関する審査が無いからと言って、いきなり無選択型医療保険を選ぶのは避けましょう。
無選択型医療保険は、入院給付金・手術給付金というオーソドックスな保障が設定されている商品です。
しかし、保険料は高額(通常の医療保険の2倍程度)で、定期的に保険期間を更新する仕組みの商品がほとんどです。
また、自由に付加できる特約も設定されている商品はわずかです。
そのため、皆さんのニーズに合う商品とはとても言えない場合があります。
ご自分が健康に自信の無い場合でも、通常の医療保険→引受基準緩和型医療保険→無選択型医療保険と言う手順で、まずは通常の医療保険で申し込んでみることが大切です。
まとめ
50代・60代は、深刻な疾病のリスクが増す世代と言えます。
また、定年が近づく年代でもあり、退職後の家計の事情も考慮して保険を見直すという方も多いでしょう。
50代・60代には、20代や30代とは違う医療保険の選び方、おすすめ商品があるのです。
自分の健康面もしっかりと把握して、予算も決めて、納得できる医療保険を選べるようにしましょう。
また、自分だけでは医療保険を見つけられないという方は、保険代理店や保険ショップの力を借りるのも1つの手となりますので、力を貸してくれるところがあると言う事も知っておきましょう。